書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

リアルでは、思いもしなかったことに気づく

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フリーランスで、それまでも発注主は遠方ゆえリモートワークでの仕事が大半だったので、

新型コロナウイルスでおこもりが要請されても、生活スタイル自体はさほど変わらず

(自主的にこもるのと、半強制的にこもらされるのとでは、心理的には随分違うけれど)。

 

外出自粛が解除され(自粛は自主的にやるもんだから、解除される、ってのも変な話)、外に出る機会も少しずつ増え、電車/地下鉄に乗るようにもなりました。

 

私が関わっているメディア系の仕事では、例えば出版社にしろデザイン事務所にしろ10時スタートのところが多いんですよね。

なので、朝イチで打ち合わせは10時スタートを意味し、それより前の時間の集合はレアなケースとなります。

たまに市場の取材とかで早朝、ってことはあるけれど、それはリアルな早朝なんですよね〜。

 

つまり、いわゆる朝のラッシュアワーに遭遇しない生活なんです。

どこで待ち合わせるかにもよりますが、たいてい電車/地下鉄に乗り込むのは9時を回っていて、ピークは過ぎているから。

 

あるとき、都内で9時に約束が入りまして。

じゃあ、8時過ぎに電車に乗ればいいかな、と思っていたのですが、

はたと、それってラッシュアワーじゃない? ただでさえ混んでいる電車に乗るのは嫌なのよ、しかも、新型コロナウイルスもあるからなぁ(自分がうつすかもしれないし、うつされるかもしれない。いずれにしろ感染の可能性は上がる)、

と早めに出て、目的地近くのコーヒーショップで朝ごはんを食べて過ごすことに。

 

電車に乗り込んだのは7時30分頃、降車したのは8時過ぎ。

一度乗り換えたけれど、いずれも座れて、立っている人はわずか。

空いている席もあったので、 “密”を避けるために立っている人もいるのでしょう。

 

この時間でこのくらいの乗車率なんて、変わったなぁ。

すし詰めとはいかないまでも、まさか座れるとは思っていなかったのでびっくりしたよ!

 

でも、人間は忘れちゃうし、すぐに慣れちゃうし、で、かつてのラッシュアワーの混雑が戻る可能性も大いにあり。

なので、しばらくは、ラッシュアワーを自分から避ける生活、だなぁ。

外で朝食を食べたりコーヒーを飲んだり、それはそれで悪くないし。

 

ただですね、こういうことが起こるまでは、「ラッシュアワーかぁ、仕方ないな」ぐらいで巻き込まれていたけれど(というか、自分もそれを構成する一員だったわけだけど)、

本気で“避ける”を目指すようになったとはね。

こういう行動然り、物事は実際に起こって自分の身に降りかかって初めて気づくことって多いな。