書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

自分の言葉を豊かに肉づけするために

外国語に限らず、私、母国語である日本語でも読み書きは得意ではありません。 文字を読むよりも数字を眺めるほうがよっぽどおもしろく楽しい。 とはいえ、出版物のダイレクションや執筆といった、言葉を扱う比率の高い仕事をしているので、そうも言ってられ…

誰に対して言葉を発しているんだろう

探しものがあり、某専門店を訪ねたときのこと。 専門店といっても高級アイテムを扱う店ではなく、 価格帯としてはごく日常的ではあるのだけれど、 平日で専門店だからか、お客は私以外いない。 そんな中、「いらっしゃいませ。どうぞ手にとってご覧ください…

プライマーク/Primarkにうなってしまった件

おしゃれは嫌いじゃない。 ただ、フリーランスなので、籠る仕事が少なくなく、スタジオ撮影などでバタバタのときは、とにかく動きやすい格好。 化粧も滅多にしないしなぁ。 でもって、体重とか体型とかがほとんど変わっていないので、 四半世紀前の服とかも…

もしもギターが弾けたなら

国際空港で、大きな鉄道ターミナル駅(私はロンドンのセント・パンクラス駅で遭遇)で、 自由に演奏できるピアノがおいてあって、 実際に音楽を奏でる人を見て、 いいなぁ、と羨ましく思ってしまいました。 ロンドンの地下鉄の駅などにはバスキングといって…

より具体的により狭く設定していくのがいい

アイテム作りの相談を受けまして。 いざ、やろうとしたら、なかなか思うようにいかないのがその理由だそうです。 「コンセプトは何ですか?」と訊くと、 「えっ、必要ですか? とにかく、おしゃれなものを作りたいんです」。 「おしゃれなものを作りたい、と…

オリンピックとか万博とかはもう要らない

2025年の大阪万博が決まったようですね。 2020年の東京オリンピックもそうだけれど、そんなにイベントが必要なの? こういうの、いけいけどんどんの先進国がやるのは、 目標の設定と世界へのアピールって意義があるんだろうけれど、 日本はもう要らないんじ…

アートもまずはスマホアプリから

数カ月前だったか、1年ほど前だったか、記憶が定かではないけれど、 デジタル・インタラクティブな試みがあったような。。。 いや、この告知(↓)だったっけ? amass.jp アートもまずはスマホでアクセス、になるんだなぁ。 美術館でも所蔵作品をスマホで鑑賞…

約20年ぶりにホステルタイプの宿に泊まった!

先日のイギリス滞在では、さまざまな条件を考慮した結果、 ホステルにも宿泊しました(Airbnbにはこういう宿も登録されているのです)。 最後にこういうタイプの宿に泊まったのは2001年4月のフランス・リヨンのユースホステル。 市内を見下ろせる小高い丘の…

根本は同じなんじゃないかと思う

外国人技能実習生、移民に関するニュースがかしましい。 脱走する人の多さに象徴されるように、想像以上の人権を無視したかのような実態にただただ驚く。 軍隊みたい。いや、軍隊の方がもっと自由があるんじゃないか。 はた、と学校の日本社会に蔓延している…

複数人数で仲よく行動するとき  

1〜2年前だったか、スイス人/フランス人数人と行動を共にした方が、 「この人たち、誰かがやりたいことがあると、それが終わるまでみんな待っているんですよね。日本人同士だとやりたいことあっても、周りを待たせるから、とささっと済ませそうなのに」と驚…

“生きがい”って必要なのかな?

その理由を、Brexitに代表される将来への不安からなんだろうなぁ、とふんでいますが、 今週のイギリス滞在の本や雑誌を眺めていて、 “心の平静を保つ”みたいなものがより目についた印象です。 どストライクの、一種宗教のような本もありますが、 日常生活視…

NHK紅白歌合戦でやいのやいの騒ぎ立てる違和感

否定するつもりは毛頭ないのですが、 もはやいち番組になって長い、と思うのですが、 いまだに出場歌手が決まったりするとやいのやいの言うのに、すごおい違和感。 私自身は「NHK紅白歌合戦」は昭和で終わってる。 30年以上まともに観ていない。 ricorice.ha…

すっかりAirbnbなのは私だけじゃない

かっきり2週間、イギリスに行きまして。 いつもはロンドンを拠点に、ときにちょっと遠征するぐらいなのが、 今回は1週間近くをイギリス北部で過ごすとなり、 ロンドン → マンチェスター → グラスゴー → ロンドン で宿泊を。 グラスゴーは友人と合流すること…

迷う、迷う、迷うなぁ。惜しい、惜しい、惜しいなぁ

ディストピア、サイバーパンク含め、SFものが好きなんですよね〜、映画も小説も。 なので、小説となると、お世話になっているのが早川書房。 いわゆる名作を装丁デザイナーに依頼してTシャツにしたこれ、 今年の夏のキャンペーン、というのは知っていて、 へ…

返上は今からでも遅くないと思うんだけどな  

「東京オリンピックに外国人ボランティアで参加できるの?」 先日イギリスにいるときに現地の友人に言われた言葉。 「日本人のボランティアの条件だけでも厳しいのに、外国人、しかも在留資格がない、となると、むずかしかったんじゃなかったかなぁ。事前の…

風邪は睡眠が大事なんだと思い知る

年に一度はイギリスに2〜3週間ほど赴いていて、 10月下旬から11月上旬にかけて行ってきたのですが、 またしても風邪をひく始末。 いや、正確には風邪手前、というべきか。 熱が出るってことはなく、鼻水がたら〜ん、喉がいがいが、なので、 歩き回ろうと思え…

若いんだから、で押しつけないようにしようと思った件

今からは信じられないのですが、 中学校に上がるまでの私は、食わず嫌い(今もそうですが、淡白なものが好みで、幼い頃はもっとはっきりしていた)だし、少食だし、食べるのは遅いし、で、 3つ通った小学校のうち、最後の小学校は、すべて食べさせる、という…

国際線に乗るたびにがっかりさせないでよ

個人的には、言語はあくまで伝えるための手段、ツールであって使わないと意味がないと思っているし、 いくら英語教育を早い段階からやっても、オーラルに力を入れても、 その根幹はやはり文法だし、これをないがしろにするとただのおバカさんになっちゃうし…

若い人の頑張りはいいなぁ

10月下旬から11月上旬にかけてイギリスに行っておりました。 ここのところ毎秋渡英していて、今回は北に1週間ほどいたので、 ロンドン滞在はトータルで1週間ちょい。 やっぱ、短いなぁ。 そんな中、ランチで訪ねた、ロンドンはメイフェアにあるファインダイ…

こういうものとの出合いを求めて本屋さんに行っているかも

ここで紹介されているのは文芸書の場合。 一般書籍だと、デザイン要素がもっと大きくなります。 とはいえ、最初のページを開くと、本作りの流れがわかりやすく紹介されています。 (文芸書だからか、やたらルビ(ふりがな)が出てくるのですが。。。) 書籍…

プロの話はいつもおもしろい!

美容院が苦手です。 かけられたケープやタオルで妙に肩が凝るのと、 美容師さんとの他愛ない話が。 なので、話しかけられてもたいがい生返事で、ぼーっとしています。 先日、重い腰を上げて久しぶりに美容院へ。 その方も必要以外のことはさして話さず、かつ…

とりあえずYESと言う。考えるのはそれから

活字メディアにおいて、紙と電子の出版がそうであるように、 雑誌と書籍では、方法も考え方もまったく違います。 今年は5月、7月、9月と隔月で、 私が制作指揮/編集統括(映画でいうと監督です)した書籍が発刊となり、 書籍の現場を知っている人も、だけれ…

この世はコネで回っている

コネといっても、お金を積んだり、関係性を利用して便宜を図ってもらう、ってことではなくって、 人の紹介、ってこと。 私はメディアの世界に身をおいてるのですが、 営業らしい営業はほとんどしたことがないんですよね。 「誰かいない?」と知っている方が…

自分の体のことはいつまで経ってもわからない

軽いのはありがたい、本当にありがたいことなのだけれど、 もしかして、と思いつつ、はっきりとした兆候ではないので、 たいがいトイレで、あっ!となっています。 若い頃には、そんなことなかったのに、 ここ5〜6年でしょうか、 生理になると、血の滴るよう…

うまいとか下手ではなく、沿っているかどうかが肝要なのだ

初めての媒体のお仕事はいつも緊張が伴います。 まずは、の小手調べとなるのは、小さい単発の仕事から、で、 私の場合は、そこまでのボリュームを伴わないライティング(+企画や取材先案の提出)がほとんど。 そのあと、編集込みで、もしくはどんと編集(映…

こんな場で、フレンドリーな人がいるんだねぇ

「生かされているんだなぁ」と感じていて、だからか、 頻繁にお墓参りをしないのは、ちょっと後ろめたいところがあります。 宗教とはほとんど関係のないところで生きているけれど、 駅前などで托鉢のお坊さんがいるとお布施をするんですよね。 それは、先の…

あまりにも当たり前のことって気づかないから

中学生に英語の質問をされ、唸ってしまいました。 いえね、一応、理解できそうな範疇を探って説明したのですが、その疑問に。 あまりにも当たり前のことで、いつもはやり過ごしていたごくごく基本的なことで、 あまりにも真っ当な質問に、一瞬たじろいでしま…

こういうのをデジタル・ラヴと呼ぶのかもしれない

システムとかはまったく疎いし、必ずしてもMac一辺倒じゃないけれど、 マシンへの愛情は深い、よーな気がする。 なんせ朝起きてから夜寝るまで、外出しなければ立ち上げっぱなしですからね (一緒にお出かけすることもあるけれど)。 ご機嫌をとるわけではな…

ワンクッション、言葉を発するだけで世界は変わる

うっかりオフ/マナーモードにするのを忘れていて、 ロンドンの美術館でスマホが鳴ったときがありました。 とりあえず電話に出なきゃ、みたいな相手だったので、 通話ゾーンを目で探しながら移動していると、 目が合ったスタッフさんがにっこりして 「あっち…

日常化しているカタカナを疑え

訳がこなれていないなぁ、これだと意味を履き違えちゃうよ、ってことにときどき出くわし、 別に咎めているわけではなく、 ないに越したことはないけれど、そういうことはあるよなぁ、と思いながら眺めています。 もっと単純なところで、カタカナに引きずられ…