書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

ふるさと納税もいいのだけれど

 

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つくづく、私にとって図書館は生活で欠かせない場所なんだなぁ、と思う。

2020年2月、東京に戻ってきて、何年かぶりに図書館が徒歩圏内にある生活が戻ってきて、それまで無自覚だったのだけど、いったん失ったものを取り戻したことで、意識的になり、実感している。

 

行くのは平均すると、週に一回程度。

今はラップトップ持参でもいいので、仕事をすることも少なくない。

 

カフェなどがサードプレイスと言われるけれど、家ても職場(子供の頃は学校)でもない、それらとは違う自分の身がおける場所は、私にとって図書館なんだなぁ。

 

 

先日、ゴミの集積所の変更に伴い、説明をしたいので、現在のゴミ置き場に来て欲しいと言われた。

てっきり、○月○日からはここに、という指差し確認かと思っていたら、とてもていねいなものだった。

区の清掃担当の方が2人、そこにゴミを出している家の人(来られない人は、顔見知りの人が電話やメモの投函などで知らせる)が集まった。

変更となる場所や日にち、それに伴い、ボミ集積所を示す看板が必要かどうか、ネットなどの備品(区から支給される)の確認などを行った。

数週間前に、区の清掃の方が訪ねてきて、ゴミをどこに出しているのか確認したのは、このためだったのか!

 

 

ゴミの集積所が変わるのを一方的に提示するんじゃないんだ〜。

住民ひとりひとりに確認をとりながら行うんだ〜。

考えてみれば、仕事をする側のやり方がある一方で、そこに暮らす当事者の日々暮らしているからこその気づきや意見はあるわけで、相互確認をするのは当たり前のことではあるのだけれど、ちょっと感動してしまった。

 

穏やかにスムーズに終わった。

あって当然とはいえ反対意見とかたくさん出てきたら、大変だろうな〜、と感じたけれど、

問題は大変かどうかってことじゃなくって、住んでいる人が納得&認識すること。

そして、反対意見が出てきたら大変かもしれないけれど、その反対意見の中に貴重なしさがあって方向転換になる可能性もあるわけで、こういう機会は大事なんだよね。

 

 

ふるさと納税ができて随分と経った。

生まれ育ったところやゆかりのある場所で考えなくはないけれど、私は利用したことがない。

経済的にゆとりがなく、納税額が小さいから、というのが大きいのだけれど、

まずは今住んでいるところを大事にしたい、と考えるから。

 

私の税金は、まずは明らかに日々お世話になっている図書館やゴミ清掃、それ以外にも区のあれこれに使って欲しいのだ。

 

 

ゴミ清掃について言うと、近所でご不自由なさっているお家には、ゴミ回収の方が訪ねてゴミを持っていっている。

本当に頭が下がる。

夏の暑い日にゴミ収集に出くわしたりすると、飲み物を差し入れしたい、チップを渡したい、と思うこともあるけれど、実践できない。

私の税金から彼らの給与にいくらかでも反映してもらえるといいなぁ、お金はわかりやすいバロメーターとなるので、充分以上にしてもらって、彼らのモチベーションを保ってほしい、そのために税金を使ってほしいと思うのだ。