書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

雨戸は雨の日に閉めるものだと思っていた

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肝心のその番組は視聴していないのだけれど、

テレビ番組欄だったか番組案内だったか見て、いや〜な気持ちになってしまった。

 

“平成生まれは非常識”みたいなテーマだったと思う。

 

いやいや、こんな公然とマウンティングするような、

こんなことでしか自分たちの優位を認識できないような番組を作る、

昭和生まれこそが非常識なんじゃあ。。。

そして、平成生まれの親の大半は昭和生まれだから、

彼らが教えてないからでしょ、ってことで、自分のバカさを露呈しているだけじゃん。

 

 

私はバリバリの昭和生まれで、今も自分が常識があるとはまったく思っていないけれど、

若かりし頃はそれが顕著でした。

 

・雨戸は夜ではなく雨の日に閉めるものだと思っていた

→ 立て付けが悪くなってしまって報告したら、このコはなんで夜雨戸を閉めないんだろう、って大家さんは思っていたらしい(1軒家に住んでいたので)

 

  • お茶を淹れられない
    → 実家で日常的に飲んでいたのは煮出した薬草茶(&コーヒー、紅茶)だったので、茶葉で煎茶とかを淹れるってことをほとんどしたことがなく、加減をまったく知らなかった

 

  • 沢庵を薄〜く切って驚かれた
    → 漬け物の類がさして好きじゃないから関心がなかった、自ら進んで食べなかった、ってのもあって、適度な厚さってものを知らなかった

 

 

ほかにも山ほどあるのだけれど、思い出深いのはこの3つ。

そのとき、のんびりした時代だった、のかもしれないし、相手がそういう人だった、のかもしれないけれど、

あら、まあ、とケラケラ笑われたり(陰湿な感じじゃなくって、カラっとね)、

知らないの?とやさしく教えてもらったり、

そこで初めて、へえええ〜、って知ったりして。

 

その代わり(?)、今の若い人は自由でいいわね、なんて言われていたような。。。

 

 

世代交替して、若い人を見るようになった今、

常識うんぬんは自分がそうだから、知らないんだな、ぐらいにしか感じないけれど、

それよりなによりびっくりするのは、若者のコミュニケーション能力の高さ!

 

メールというかメッセンジャーというか、LINEがそうなんだろうけど(LINEは私は使っていないので)、

そういう気軽なテキストのやりとりで、それを痛感する。

相手の気持ちを慮る、適度な距離感と適度なていねいさとカジュアルさと、で見事に表現して、

子供の頃からそういうやりとりが当たり前だったネイティヴには敵わないなぁ、って思ってしまう。

 

これ、すごいよ!

ほんと、ものすごい世代間格差を感じる。

中高生はおろか、小学生にも到底敵わないんじゃないか、って感じる。

 

その分、余計なストレスを抱えないといいけれど。

でも、それは杞憂で、電話や直接会って話すときにそこそこ気を遣うように、

テキストのやりとりでも、ネイティヴにとっては自然に身についていることなのかもしれないなぁ。

すごいよなぁ。

彼らに学ぶことこそたっくさんある!