書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

思わず吸い込まれるようなきっかけを作りたい、のよ

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そう頻繁に行くわけではないけれど、

ニトリすごい! ニトリ楽しい!

なわけで、そのつもりはまったくなかったのについ立ち寄ってしまった。。。

 

理由は、「値下げしました」の表示に吸い込まれちゃったから。

私はバーゲンは好きでなく(混んでいるのが嫌だから)、

時間とゆとりを引き換えにプロパーでモノを買っていい、って思っているのだけれど、

この「値下げしました」は陳列棚に並んでいる商品のプライスカードにベタッとついているのではなく、

90°曲げて、通路を除くと、にょきにょきと「値下げしました」のポップが見えるという仕組み。

赤い色、ってのも目立つし、いくつもあると賑やかに見えて、

何か掘り出し物あるかな〜、ってついのぞいてしまいました。

 

結果、買い物こそしなかったけれど、こーゆー商品もあるんだー、ってのは知ったわけで。

 

 

私の仕事で比重が高いのは出版で、

ここのところ企画・構成からがっぷり携わる書籍の仕事が多い。

 

商業出版ですから、“よい”だけでなく“売れる”ものを、心底作りたいんですよね。

制作サイドはとかく“よい”に目が向きがちだけれど、

“売れる”というのは読者の方からの評価なので、これなくして、資金的にも次はないわけでして。

 

いつも思うのが、もともとそれに興味がある人は放っておいても探し当ててくれる。

問題は、これからファンになってくれそうな人をいかに獲得するか。

それには裾野を広げて、ウェルカムの気持ちを表現しないといけないけれど、

どこでどう見せるか、そして、おっ!と興味を持ってもらう工夫をするか。

 

このニトリのポップは、素通りにならないような仕掛けってわけで、

よくできているなぁ、と感心してしまったわけです。

 

まあ、ニトリでなくてもやっているところはあるでしょうが、

自分が吸い込まれたことで改めて、

その場では直接購入しないにしても、情報をインプットする、って意味でも、

きっかけ作りって大事だな〜、と感じたのです。