素直に取り入れてみるもんだなぁ、と思った件
6月下旬から隔週末に、ライフワークであるイギリス菓子の出張販売を行っています。
頭を悩ませたのが提供するお菓子。
ショートブレッドやビスケット、ケーキもカップケーキスタイルにして持ち帰りもしやすくして、ど定番から、珍しい郷土菓子などをラインナップしました。
「ヴィクトリア・サンドイッチ(ヴィクトリア・スポンジとも)を食べたいな〜」
そんな声を何人もの方にいただきまして。
ヴィクトリア・サンドイッチはパウンドケーキやフランスのカトルカールと同じく、
粉、砂糖、バター、卵を同量で作ったもので、通常は丸型で焼きます。
間にラズベリージャムやバタークリームをはさむことが多い。
これ、確かにイギリス菓子の代表ではありますが、
食感がバサッとしていて、日本人好みとは思えない。
唾液の分泌量の違いから、日本ではやわらかくてふわふわなものが好まれるから。
見た目もシンプルで飾り気がないし。
それとホールで、直径18cmにしろ20cmにしろ焼くのは、
家で食べる分にはいいけれどご提供となると大きいしなぁ。
そんな理由で、避けていたんです。
でも、リクエストがダントツに多い。
じゃあ、やってみるか。
ダリオールで焼くか、カップケーキにスタイルにするか、
でもあらかじめ個別の小さな型で焼くと、
ヴィクトリア・サンドイッチの場合、食感がまったく変わってくる。
試作を繰り返し、直径12cmの小さい丸型で焼くことにし、
間に挟むのはラズベリージャム。
食感もややしっとりめにしました。
そうして登場させたところ。。。
うわぁ〜、お買い求めになれらる方が多い!
お客さんとこういうラリーができるのは、実売ならではの醍醐味かもしれません。
そして、お客さんの声に素直に耳を傾けて、何ができるか模索して、せっかくいただいた声にできるだけ応えたいなぁ、と感じた次第です。