書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

何がきっかけになるか、わかんないもんです

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先日、若い方に「なんで大学行ったんですか?」と訊かれて、

モラトリアムだったから、と答えたのですが、

それは確かにそうなんだけれど、それよりずっと前、

小学一年生のときに明確に大学に行こう!って決心したんですね。

 

それはテレビドラマの影響。

小学校に上がったとき、

日曜日の夜8時から日テレ系列で「俺たちの旅」というドラマをやっていまして、

このドラマにすっかり薫陶してしまったわけです。

 

「俺たちの旅」は中村雅俊田中健秋野太作らが出演していた青春群像ドラマ。

大マジメにバカやってる大学生の姿を描いたもので、これがとてもとてもとても楽しそうに見えたのです。

(ドラマの冒頭、主題歌が流れるときに、

 マッチを井桁に重ねていく/3人肩車/玄関に靴を脱ぎっぱなし

 なんてシーンが流れ、ことごとくマネして怒られていました)。

 

チェックしたら、当時の就職氷河期の状況を織り込んでいたんですね。

就職した会社を辞めて会社を立ち上げる、ってのは記憶になく、

またそういう社会背景は6歳児にはよくわからなかったなぁ。。。

 

そして、ほかのテレビ番組「プロポーズ大作戦」やら「ラブアタック!」やらにより、

「大学に行く!」の脇はかためられた、という。。。

 

 

きっかけなんてわからないもんです。

うちは日曜夜8時は日テレのドラマを観る家で、

最初の記憶は石立鉄男主演の「水もれ甲介」。

西遊記」「俺たちは天使だ!」「西遊記Ⅱ」までは、毎週欠かさず観ていたなぁ。

 

振り返ると、印象が強いドラマは、やはり名作とされているものなんだと思います。

西遊記」「俺たちは天使だ!」「西遊記Ⅱ」あたりは小学校中〜高学年だったので、
それなりに記憶に残っているけれど、

「俺たちの旅」を部分部分ではあるけれど、鮮やかに覚えている、っていうのは、子供ながらに、

もしかしたら子供だからこそ響くところがあったのでしょうね。

 

そして、カースケ(中村雅俊の役ね)のように自由に生きたい!ってのがすり込まれたのかもねぇ。

これが、(会社で)働きたくない、制服なんて着たくない、毎日決まりきったことの繰り返しはまっぴらごめん!ってことにつながっていったのかもしれない(大学に行く、ってのはそれを先延ばしにしたかった&猶予期間が欲しかったってことで)。

 

 

なにがきっかけになるかわからないもんですねぇ。

うちが日曜夜8時に日テレのドラマを見る家じゃなかったら、

もしかしたらまったく違う人生だったかもしれない可能性は否定できないのです。