書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

私のやる気にスイッチを入れてくれるもの

f:id:ricorice:20181203082702j:plain

現地に赴いたり資料を眺めたりするのは、

企画の方向性を確固たるのにするのに欠かせない作業なんだけれど、

これも見ておいたほうがいいかな、と思った本があまりに素晴らしく、

企画のためとしてでなく、1冊の本としてあまりによくって、

その企画に携わっている人にも見てもらったら、

その方も大絶賛で、2人して、何度も何度もページをめくるというね。

 

今年のベストブックだなぁ、と呟いたら、

その方は、いやいやここ数年でいちばんです、と。

 

結局のところ、企画が明確で、

ダイレクションがしっかりしていて、デザインもテキストも写真も同じ方向性を向いていて、

そのことによって相加相乗効果になっているというね、

もうね、ページをめくるたびに刺激に満ちているわけですよ。

 

こういう出合いがあると、うん、頑張ろう!って気になるなぁ。

 

いまだにそういうい質問を当たり前のようにするんだ〜

f:id:ricorice:20181202130609j:plain

 

悪気はないんだろうけど、でも、悪気がないからタチが悪いというか、

無自覚ってこういうことなんだよなぁ。

 

芸能人でもアスリートでもいいのですが、

要はメディアに露出する人が結婚した後に、

奥さんの手料理、だとか、手作り弁当、だとか、サポート、だとか、

を質問するって何なんだろう?

 

家事しなくってもいいじゃない。

それはその人たちの本質、芸事だったり、スポーツだったりに、関係ない。

アスリートの場合は、栄養管理とかはむしろプロに任せていいんじゃないの〜。

 

 

そういう質問をする人が平気で、

家事は分担しましょう、とか、働きやすい環境を、って言葉を同じ口で言うんだよね〜。

 

本当はそんなこと思っていない証拠。

ものわかりのいい顔をしたい証拠。

 

本音はまったく変わっていないから、

いまだにそう言う質問を悪びれずことなく、平気で当たり前のように聞くんだよね〜。

 

Creepy Nutsのオールナイトニッポン0がおもしろい!

f:id:ricorice:20181124221707j:plain

 

テレビをおいていないこともあって、在宅中はたいていラジオをつけっぱなしにしています。

立ち上げっぱなしのPCで。

 

BBCを聞くこともあれば、お気に入りにAM番組を聞くことも。

後追いでも聞けるので、深夜番組の

オードリーのオールナイトニッポンもJUNK(私が聞くのは火〜木曜)も東京ポッド許可局も、

聞けるんだな。

 

で、先日知ったのが、Creepy Nutsオールナイトニッポン0。

ハマ・オカモトがゲストの回で、たまたま聞いて、これが新鮮ではじけるおもしろさだった!のです。

朝3時からの放送なので、本当にたまたま聞いて、衝撃を受けてしまった!

 

私はアメリカのコメディ映画は得意ではないけれど、おバカ映画は大好き!

Creepy Nutsオールナイトニッポン0は『アメリカン・パイ』のようなトーンでもあり、

『河よりも長くゆるやかに』のノリを音にした感じ

吉田秋生の漫画でこれがダントツに好き)。

幻想、なのかもしれないけれど、男の子独特のおバカ全開、って感じがいいのよね〜。

 

いやぁ〜、あふれんばかりの若さ、というか。はじけっぷりが楽しい。

なんだか、部室でバカ話を聞いている気分。

このまま突き進んで欲しい、です。

 

下手にこじんまりした予定調和の番組より、よっぽど楽しい。

お笑い芸人など、話のプロの番組もおもしろいのだけれど、

話のプロでないヒップホップのユニットが繰り広げるのは、素直(と思える)なおもしろさ。

よくこんな逸材見つけてきたな。

 

どうか、このままのびのびさせてやってください。

 

 

自分の言葉を豊かに肉づけするために

f:id:ricorice:20181122210526j:plain

 

外国語に限らず、私、母国語である日本語でも読み書きは得意ではありません。

文字を読むよりも数字を眺めるほうがよっぽどおもしろく楽しい。

 

とはいえ、出版物のダイレクションや執筆といった、言葉を扱う比率の高い仕事をしているので、そうも言ってられず、

そのために、では息が詰まってしまうけれど、

とにかく自分の引き出しを増やすしかないので、

良質な本や記事を読むのがいいのよね〜。

 

今、体感としてよくわかる。

プロとして通用する文章から、読み応えのある文章にレベルアップする段階にきているんだろうな。

仕事を始めて以降は資料や類書の類に目を通すのがいっぱいいっぱいで、

それ以外の本はほとんど読んでいなかったけれど、

名作や古典の類をを読みたくって仕方ないもの。

 

 

イギリスものをやっているので、なんやかんやで日々英語にふれていて、

「『イギリス菓子図鑑』(自著です)を英語にしてよ〜」とイギリス人の知り合いや友人らに言われるけれど、

「それは荷が重いわ」と答えると

「ジョセフ・コンラッドは母国語じゃない英語で『闇の奥』を書いたんだよ」と言われる始末(おいおい、同列に語るんじゃない!)。

 

「読み書きが得意じゃないんだよね〜」と言う私に

「読書量が足りないんじゃないの? ボキャブラリーや言い回しの構築は読書から!」と力説される始末。

 

 

言語は変われど、一緒かぁ。

表現する、できるだけ正確にわかりやすく、となると、やっぱり自分の中の引き出しを増やす、なんだよなぁ。

 

母国語でない英語は根幹を叩き込む、と文法に意識的にふれてきたけれど、

こちらも次の段階、書く、そのために、読む、をする時期に来たのかもしれない。

 

 

誰に対して言葉を発しているんだろう

 

f:id:ricorice:20181129021611j:plain

探しものがあり、某専門店を訪ねたときのこと。

専門店といっても高級アイテムを扱う店ではなく、

価格帯としてはごく日常的ではあるのだけれど、

平日で専門店だからか、お客は私以外いない。

 

そんな中、「いらっしゃいませ。どうぞ手にとってご覧ください」みたいな文言を絶えず大きな声で発していて

「一度で言ってくれたら、それでいいよ」と思ったけれど、

声の主は品出しをしながら、ただひたすら同じセリフを繰り返して、

その顔が向いている先は、品出ししている商品。

 

お客を見もしないで、ただただ同じ言葉を繰り返しているんだ〜。

びっくり!

そして、ぞっとしてしまった。。。

 

大きな声で挨拶しなさい、みたいな教育をしているんだろうけれど、

一体誰に向かって言っているんだろう。

 

 

探していた商品について聞くとやけに居丈高で

(よっぽどそこで働いていることにプライドがあるんだな)、

トンチンカンなやりとりがあって、

なんだかざわざわと言いようのない、どーしたもんかねぇ、な気分に陥ってしまった。

この店に行くことは、もうないかも。しばらくは、ないな。

 

スタッフの態度ひとつで、お店で買いたくなるかならないか、決まっちゃうよなぁ。

 

 

プライマーク/Primarkにうなってしまった件

f:id:ricorice:20181128122443j:plain

 

おしゃれは嫌いじゃない。

ただ、フリーランスなので、籠る仕事が少なくなく、スタジオ撮影などでバタバタのときは、とにかく動きやすい格好。

化粧も滅多にしないしなぁ。

でもって、体重とか体型とかがほとんど変わっていないので、

四半世紀前の服とかも着られる、というね。

 

今秋、イギリス、しかも北に向かうにあたって、セーターの類を持参したのだけれど、

何だろう、この既視感、と思ったら、あれ〜、1996年に持って行ったのと同じやつだ〜。

ニットの類はよほど寒い日にしか着ないので、まだまだ十分きれいな状態なのです。

 

なわけで、服を買う必要があまりなく、それを目的に出かけることはほとんどなく、

外を歩いているときにふと目にとまった気になるものを買っています。

なので、動き回る率が高くなる海外で買うことが多い、かな。

 

 

今回のイギリス滞在は移動を伴い、それによって宿も変わるので、4カ所に滞在。

で、ロンドンからマンチェスターに移動したその夜、

寝間着をロンドンの宿におき忘れたことに気づき愕然。

ロンドンに戻るわけにはいかないし、

その日の夜は持ち合わせでなんとかしのぐ。

 

 

「明日はユニクロかTop ShopかH&M かGapか無印良品にでも行こう」

と思った矢先、「あっ、これに機会にここに行こう!」と思い浮かんだのが、

アイルランド発激安衣料店のプライマーク/Primark。

ロンドンはオックスフォード・ストリートを西にマーブル・アーチに向かってい歩いていると、

プライマークの紙袋を、しかも大量に買い込んだ人の姿を本当によく見かけていたから。

 

超人気激安店であることは認識していたけれど、

いかにも安そうで、一回洗濯したらおしまいじゃない?なんて勝手に思っていて、

買ったこともなければ足を踏み入れたこともなかったけれど、

これはいい機会だ!

 

なわけで、寝間着を忘れたことに気づいた翌日、

この日はマンチェスターからリヴァプール(電車で1時間弱と近いのです)に日帰りすることにしていて、

帰路に着く前にプライマークに。

 

 

いやぁ、驚いた!

安くてペラペラなのは否めないけれど、かわいいものもけっこうあって、いいじゃん!

寝間着(といっても私の場合は、Tシャツにルームウエアのボトムスです)を見つけて、

Tシャツはさらにセール品だったこともあり、£2。トータルで£10。

 

まぢっすか!

安いなぁ。聞きしに勝る、安さだなぁ。

日本じゃないですよ! 物価の高いイギリスですよ!

んでもって、それなりのデザイン、とあらば、たくさんの人が押しかけるわけだ。納得!

 

1回洗濯したらボロボロ、ってことはなかったけれど、モコモコのルームウェアはすぐに毛玉が。

そもそも急場しのぎのつもりで買ったわけなので、不満はありません。

 

しかも、買い物袋を有料化しているイギリスで、入れてくれた袋は無料。

これ、プラスティック(ビニール)じゃなくって、紙袋だから?

その分、店側が負担しているわけよね。

レジは混んでいるし、たくさん買い込む人がいるし、で

いちいち聞くよりもあらかじめ紙袋を準備しておく方が早い、ってことなのかなぁ。

 

 

プライマークが人気の理由はなんとなくわかったのだけれど、

この日はゆっくり店内を回る時間がなかったので、

チェックの余地があまりに多い。

一度きちんと時間を作って回りたいと思っています。

 

 

 

もしもギターが弾けたなら

f:id:ricorice:20181127091136j:plain

 

国際空港で、大きな鉄道ターミナル駅(私はロンドンのセント・パンクラス駅で遭遇)で、

自由に演奏できるピアノがおいてあって、

実際に音楽を奏でる人を見て、

いいなぁ、と羨ましく思ってしまいました。

 

ロンドンの地下鉄の駅などにはバスキングといって、

決まった場所で許可を得た人が演奏しているのもいいのですが

(メアリー・ルー・リードがやっていた、って言っていたな)、

これとは違ったよさ。

 

バスキングがいわばプロ(スタジオミュージシャンだったり、セミプロだったり)が演奏。

バスカーがうまいのはそのためで、

一度素人さんが飛び入りで演奏したのに出くわしたことがあるけれど、

その後、本来のバスカーが演奏を始めたら、その違いは歴然。

 

一方で、空港のピアノは素人。

同じ箇所で何度も間違えたりして、お世辞にもうまいといえない人もいたけれど、

何より楽しそうに演奏しているのがいいなぁ。

純粋に音楽を楽しんでいるというね。

 

武田久美子だったかな。

「自分は若くして、何の芸もないまま芸能界に入ってしまった。

ひとつぐらい特技が欲しかった」

みたいな発言をしていて、いやぁ、この人ばかりじゃないな、私もそうじゃん!

 

 

楽器についていうと、

クラリネットはドレミファソラシド程度、トランペットもサックスも音が出せる程度、

尺八も音が出せる程度で(でも洋楽器とはまったくアプローチが違う!)、

楽譜も読めたけれど、忘れてしまった

(高校のクラブ活動にあったんですね。

へええ〜、この学校、こんなのあるの!と思って参加。

週に一度あるかないかの練習ではうまくならず。

おまけに受験の学年にも関わらず、借りて家で練習していたというね)

自分の名誉のために一応言うと、音が出せるようになるまでが大変なのです。

 

弦楽器はギターもベースも三味線もやろうとしたけれど、

左利きがネックなんですよ。。。

譲ってもらったギターは右利き用だし、楽譜もよくわからないし、

聞くのは大好きだけれど、そもそも自分で演るという発想はあまりなかったしな。

 

でも、今回、こうやって音楽を楽しんでいる人たちを見て触発されてしまった。

間違っても下手でも、楽しんでいる姿ってのは、本当にいいもんですね。

 

 

50の手習い、とするか?

やっぱギターかな。

左利き用にするか、右利き用を使うか、迷うなぁ。

 

私はもともと左利きで、

幼稚園に行き始めて自分で勝手に矯正して(記憶にないけれど。。、)、

なのでお箸とペンとボール投げ、みたいな大きなものは右ですが、

細かいものは左。楽器も然り。

ナイフとフォークも一瞬迷ってしまうという。

 

ギターの場合は夢があって、

The Rutllesの「Between Us」が弾けるようになりたいな。

www.youtube.com