書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

ところ変われば、なんだよねぇ

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イギリスの友人とは他愛ない話をしていたときのこと。

クリスマス、お正月をどう過ごすか、という話題になり、

日本の場合は、クリスマスよりのお正月の方が伝統的で意味がある、

ってことは理解していたようだけれど、

「えっ、新年の花火? 基本的に盛大にお祝いする、じゃないから花火はないよ」と言うと、いたく驚かれ、

「でも、湾岸エリア(お台場、かな?)で花火が打ち上がる映像を見たことあるよ」と返され、

「花火を打ち上げるところもあるかもしれないけれど、それ、主流じゃない。年が明けた瞬間はもっと厳かな感じ。なんで神社とかお寺とか、そっち」と言うと、

「そうなんだ〜、知らなかった〜」と。

 

新年、っていうとカウントダウンとともに花火が打ち上がる、っていうのが、

世界のニュースなんかだと主流だから、

日本からの映像もそういうものが取り上げられるんだろうけど。

 

物事って切り取る人の基準で切り取られるのよね。

いい悪いじゃなくって。

 

 

イギリスに住んでいたとき、

「夏の花火は珍しいのよ。花火は秋だから」と言われ、びっくりしたけれど、

ボンファイヤ・ナイト(ガイフォークス・ナイト)は11月5日、花火が盛大に打ち上げられるのはそのとき。

でもって、ホラー映画のシーズンも秋。

死者の季節は秋だから。

 

 

国が変われば、いや、ところ変わればこういうことは浮き彫りになりやすいけれど、

個人間でも十分にあることよね。

先入観を持たず、いつもフラットな状態でいたい、と感じた次第です。