書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

ぼんやり感じている、身も蓋もないこと

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もとには戻らない。

 

新型コロナウイリスで外出自粛が要請され、望む/望まないにも関わらず、家に過ごす耐性を試された時間だったんじゃないかな。

私のように、もともとメインがリモートワークで、内向型で、家にいることが苦ではない、って自覚があった人もいたでしょうが。

なかには、やってみたら、意外と快適じゃん!な人も多かったんじゃないかな。

 

となると、不要不急、とわざわざ言わなくっても、これまでなんとなくやってきた外出をしなくなる、のはごく自然なこと。

 

外食とか旅行がそうで、本当に好きな人、必要な人は、日常がある程度戻ったら、以前と同じように外出を謳歌するんだろうし、

一時的にはお出かけ万歳!みたいな現象は起こるんだろうけど、

全面的なお出かけモードに戻るとは、私には思えない。

 

飲食や旅行業に直接携わっている人たちはもちろんだけれど、

私がウロウロしているところでいえば、メディアだって打撃は大きい。

特に雑誌、一般誌は“お出かけ”が基本前提にあって、特集も広告も動くから。

 

飲食や旅行業もメディアも、“お出かけ”に関わる人たちはそもそも好きというのもあるし、それでやってきたのもあるし、

コロナが落ち着いたら、“盛り上げよう”と躍起になると思うけれど、もうお出かけはいいよ、って人が増えているだろうから、どんなに大きくキャンペーンを打っても、そこには大きな乖離があり、むしろしらけてしまうんじゃないか、って気がしています。

 

“お出かけ”を促すにしても、もう今までの方法論は通用しない。

どうなるのかなぁ。そんなことをぼんやり感じている今日この頃です。