書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

家にも人生があるんだなぁ

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1990年代、私は世田谷に住んでいました。

先日、世田谷区民会館に行き、そのあと、時間があったので、

1990年代の大半、人生でいちばん長く住んだところ、そしてその前に住んでいたところを訪ねました。

 

びっくりしました。

時が止まったかのように、そこには私が住んでいた家たちが、当時の佇まいのまま残っていました。

 

2軒のうち、長く住んだところは、たまたま大家さんの息子さんがいらっしゃり、

お会いしたことはなかったのですがお互いに存在を認識していたので、ご挨拶ができました。

もう1軒は、周囲が更地になっている中、その家だけがすくっと建っていました。

 

 

懐かしさがないといえば、嘘になるけれど、それよりも、

おそらく近いうちになくなるでしょう(勘ですが)、

どちらの家も、最後に健在な姿を見ることができてよかった!

そんな気持ちに襲われました。

 

今、自分が引っ越して来たからなのかもしれませんが、

家にも人生があるんだなぁ、と考えるようになり、

関わった者としては、元気なうちにもう一度、住んでいた家たちに会えて、本当によかったです。