書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

河岸を変えるということ

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東京に戻って2週間。

8年半ぶりに戻るってのは、おセンチな気分を伴うのかなぁ、なんてぼんやり思っていたのだけれど、

蓋を開けてみたら、ただただ楽しい。

何があるってわけじゃないのに、毎日がこんなに幸せだなんて!

 

去年、一昨年、2018〜19年は、どうにも停滞期でした。

何をやってもうまくいかない。堂々巡りのような日々。

 

それがいつからだろう。

体調絶不腸だった昨年2019年夏から秋ぐらいから、風向きが変わり始め、その流れの先にあった東京に戻る波に、ここぞとばかりに乗っちゃった、って感じ、あれよあれよという間に。

 

物件が決まって実際に移動するまで2週間弱で、本当にギリギリで荷造りが終わり、最後は中身を確認もせず、これはもう要らない、と捨ててきました。

最後まで残ったものは、捨てる/捨てないの判断を迷ったもの。

 

とはいえ、すべてのものを思いっきり捨てたわけではなく、ほとんどのものは、中をちゃんとチェックしないまま、とりあえず荷造りして移動させることを優先させました。

今、のんびりと荷ほどきをしながら、連れてきた、宝だと思っていた、でも今はゴミと化したものを捨てる日々。

 

 

荷造り、荷ほどきを通じて、こんなにゴミを溜め込んでいたのか!と我ながら驚く。

いや、実は昨年春に、衣類とか自分自身の荷物はある程度整理したし、これらはもともとそんなに持っていなかったので、問題は仕事関係の書類やら控えやら資料やら。

これが途方に暮れるほどの紙の海で、見て見ぬふりをして、ムダにスパースがあるから、どんどん積み重なっていたんだよなぁ。

 

そりゃ、回るものも回らないよね。

引っ越したのは臨界に達していた、ってことなんでしょう。

 

 

河岸を変えて、びっくりするほど幸せな気分にいるのは、

まだ物理的には過去のゴミを抱えているとはいえ、気持ちの上でふんぎりがついたからなのかもね。