書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

グルメと称する人たちが苦手です

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私は食関連の仕事をしていて、確かに食べることは好きなんだけれど、食べるってのは本能的な行為であり、個人の嗜好が表れやすく、どうにも恥ずかしさがつきまとう。

 

苦手な質問は、「(無料で)おすすめを教えて」(答えないことにしているけど、ね)。

知らんがな。

私の好みはあなたの好みとは違うし、あの〜、そもそも時間もお金も投資しているんですけど。

 

対価が支払われる仕事で、企画が明確であれば、もちろん答える。

友達として普段の関係性があって、相手のことを知っていれば、自分も何か相手から受け取っているものも多いし、答えられる範囲で答える。このあたりは、お店でなじみのお客さんにちょっと気を回すのに似ているかもしれない。

 

 

以前、自称グルメな人たちに囲まれたときに「(個人的に」好きなパン屋さんは?」と聞かれて、老舗の有名店を出したら、えらくがっかりされ、この店じゃないの? あの店はどうなの? と、イマドキの尖ったお店を矢継ぎ早に出してきて、まくしたてられたことがあり、どっと疲れた。

 

こういう自称グルメの人たちって、

「ふふん、私、こういうお店知っているのよ、すごいでしょ」の虚栄心が目立つ。

そういう集まりはマウンティング大会だしなぁ。

その醜さったらありゃしない!

 

ここに行った! こんなこと知ってる! をこれでもかと披露して、

ウンチクぶったことを言い始めるので(しかも的外れなことも少なくない)、一緒にいて、ちっとも楽しくない。

そんなことよりも、今日そこで提供される料理やお店に感謝する方が先でしょ!

 

 

同業者との食事って、下見にしろ、もっとのほほんとしていて、素直に食事を楽しむことが多いよ、少なくともその場では、いかにもグルメ面はしないよ、少なくとも私の周囲や私が信頼している人たちは。