書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

慣れないことは体に叩き込んで覚えさせる

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普段やらない2つのジャンルのテーマで執筆しました。

ジャンルだけでなく、読者も違って、媒体も違って、

書く内容の軸は決まっていたけれど、

どう書くか、どう肉付けしていくかに、えらく手間取り、その2本はたまたま同日に提出で、直前はほぼ徹夜になってしまった。。。

 

通常手がけているフィールドで書くときより2倍は確実に3倍ぐらい時間がかかったし、やり方も違った。

 

いつもは、書き始めたら脇目もふらず勢いのまま一気に書いて、

一晩寝かせた後、取材メモや資料を確認したり、録音したものを起こしそれと見比べたりして、体裁を整えていくのが私のやり方。

 

でも、慣れないものは、一心不乱に書くってことができず、

少し書いては立ち止まり、少し書いては立ち止まり、を繰り返し、

とりあえずひと通り全部書いた後、見直しては修正も数回繰り返す、ときに大胆に書き直しながら。

 

軸そのものは合っているとして、

企画や媒体にちゃんと沿っているか、文体は適しているか、自分の知識が合っているのか、

普段のジャンルももちろんそのあたりは指差し確認はするのだけれど、

それでも積み重ねはあるわけで同じ調べるにしても見当がつけやすい。

それが、普段自分が仕事をしていないジャンルだと確認の仕方から手探りなので(自分がいちばん信用できないので、自分の知識はいったんおいておく)、時間がかかる。。。

 

出来にどこまで影響するのかわからないし、もっとイージーにやろうと思えばできるのだろうけど、できないんだよねぇ。

読者に対して恥ずかしくない仕事をしたい、というか。

 

 

私が頭が悪いせいもあって、体に覚えさせるというか、体に叩き込むというか、そういうやり方。

でも、一度これをやると次からグンとラクなんですよね〜。

 

 

提出した1件については、「おもしろかった」という返信がきてほっと安心。

クライアントが納得してくれた、というのではなく、最初の読者である人に響いた、ってことがね。