書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

う〜ん、それは違うんだよね〜

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取材でおうかがいした方が、新聞社やテレビ局に自ら売り込みをした、とおっしゃっていて、

同席された出版社の編集部の方が「羽根さんも見習った方がいいんじゃない」と何度もおっしゃり、

その場では何も言わなかったけれど、やっぱり違うんじゃないかなぁ。

 

その方は80歳近い方で、おもなマーケットがシニア層で、

新聞社に売り込まれたのは30年以上の話だし、

テレビ局に売り込みは最近といっても、視聴者はやはりシニア層だから、

新聞とかテレビとか、既存のマスコミの影響力は計り知れない。

 

だから、その方が目指すところでいえば、そのやり方は正道なんだけど、

じゃあ、それが自分に当てはまるかというと、そんなことはまったくなくって、

私自身が新聞をとらない、テレビをおいていない、ってことは、

自分なり自分の仕事をPRする場はマスメディアじゃないだろうなぁ、と思うのです。

 

なので、私に対して「見習って売り込みすれば」とおっしゃった方は同世代だけど、

感覚が古いなぁ、大丈夫?というのが率直な感想。

ご本人がマスメディアにどっぷりいらっしゃからでしょうが、(無意識にせよ)マスメディアはすごいのよ!って思っているのがよくわかる。

 

このあたりの、自分たちすごい!という選民意識に、マスメディアの危機感を強く感じてしまい、むしろ自分からどう発信するか、個人メディアをどう作るか、がますます大事だよなぁ、 と改めて感じてしまいました。