書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

最後にはいつもピタッと決まる

f:id:ricorice:20190830231220j:plain
 

時間をかけてじっくり取材をすることもあれば、数をこなす場合もある。

前者の場合のスケジューリングは取材対象の方、カメラマンさんらスタッフの都合をすり合わせて決めて、なんせそのためだけ、なのでなんらむずかしいことはない。

後者は、たとえばある企画で、20軒とか取材する場合は、これがなかなか骨が折れるのです。

 

予算も時間も潤沢にあれば、それぞれの都合を合わせてポンポンとやればいいのだけれど、そうは問屋が卸さない!

取材そのものは1〜2時間としても、限られた4日間で20軒回らなきゃいけない、とかという制約があるんだよね〜。

近くであれば、どうしてもこぼれてしまうものはやむなし!ってできるんだけれど、出張先だとそうはいかない。

 

これ、アポ入れを始めたときは、定休日とか担当者不在とか、飲食店なら当然ランチやディナータイムの時間の連絡はNGで、それぞれの事情があって、何より担当者と話すまで時間を要することも少なくないので、絶望的な気分になることもあるのだけれど、

不思議と、最後にはなんとかなるのよね〜。

まあ、なんとかしているのかもしれないけれど。

 

複数件を限られた時間で取材するためのスケジュールの組み方ってのは、

・電話やメールを入れて、取材の依頼をする

 ↓

・取材の承諾を得る/取材NGな日時をきく(このとき肝心なのはOKな日時ではない)

 ↓

動線のムダがなるべく出ないことも考えながら。パズルのようにスケジューリング

 ↓

・取材日時/全体のスケジュールの確定

 

なぜ、NGな日をきくか、っていうと、OKな日だとピンポイントでOKな日時を提示されることがほとんど。

でもね、みなさんの第一希望の時間だけで組むのは不可能なんですよ。

時間がかぶったりするし、動きを考えたときに行ったり来たりが発生しちゃうし。

第一希望はききつつ、可能な時間をきいて、なるべく希望に沿うようにしながら、ときに第一希望ではないけれどOKな時間で承諾してもらって、こちらの動きもスムーズになるようにする。

そのためにはNGな時間を聞く、とというわけです。

 

 

そんなわけで複数軒のアポ入れは、そうスムーズには進まない。

長年の経験からか、大丈夫!という信念というか思い込みはあるけれど、確証はないわけで、あと数軒連絡がとれない、返事が来ない、なんてことを感じる時間も続くわけです。

なので、決まると肩の荷が降りる、のも事実。

 

どうしても限られた日にちの中では担当者が立ち合えなかったり、ってこともあるのですが、そこは交渉だったり頭を使ったり、なんだよね〜。

スタッフの方がいらっしゃれば撮影だけさせてもらって(その前にすり合わせはしておく)、取材は後日可能ならどこかで会ったり(たま〜に同じ頃に同じところに出向いていることがあるのよね)、電話や今ならウェブ会議とかメールを使ったり。

(もちろん、本当は現場で撮影&取材を行う方が、その場で確認しながらできるから、本当はそれに越したことはないのだけれど)

 

ときどき、シフトを変更して対応くださったり、店自体は休みだけれど仕事はあるからどうぞ、と言ってくださったりするところもある。

 

ありがたいなぁ〜。

こんな方々のおかげで、最終的にはいつもピタッと決まるんだよね〜。