書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

だんだんと自分に近づいている気がする

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一般的な企業であれば、

肩書きだったり業績だったり、の技量を客観的に知る尺度があるのだけれど、

メディアの仕事をしていると、

著者であったりよっぽどの大ベストセラーを生み出したり、でない場合は、

おしなべて同じ土俵に立っていると捉えています。

 

なので、とりわけフリーランスの私は、

年齢関係なくフラットな場に身をおいている、と感じています(そうで感じていない人も大勢いる)。

 

自分が、歳が上だろうが下だろうがキャリアが上だろうが下だろうが、仕事の上ではフラット、と思っていて、

なので若い人が意見は意見としてバシッと言ってくれると心強い。安心します。

 

 

新しく一緒に仕事をすることになった方が、

以前私が手がけた本を指して、こういう本を作りたいんです、と

言葉にして言ってもらえるのは、うれしい。

 

ちゃんと言葉にして相手に伝えられる、ってすごいね。

こそばゆい気持ちもあるけれど、うれしい・

 

うれしい、というのは褒められたからうれしい、ということではなく、

やった仕事に対して、目指している方向で評価されたのが、ね。

エネルギーを注入されます。

これ以上にいいものが作れたな、と思える、思ってもらえる仕事をしたいな。

 

 

いいな、って思ってくださった本は、制作時は精いっぱいでできることをできる限りやったはずだけれど、

見直せば、ああすればよかった、こうすればよかった、という箇所がいろいろあります。

まだまだ私も発展途上。

次はもっといいものを、次はもっといいものを、の気持ちでいつもいっぱい。

 

こういう野心、というか、自分への向かい方って、

若い頃の自分は、年齢を重ねると、経験値からこのくらいでいいだろう、になるのかな、とぼんやり思っていたけれど、

そうではなくって、むしろ、もっともっとの気持ちが強くなっている。

 

歳をとる、というのは、自分により近くなるってことなのかもしれない。