樹木希林訃報に乗じる人たちの気持ち悪さ
確かに存在感のある稀有な役者だったと思います。
でもね、何だろう。
あんなに素晴らしい俳優が、の一点張りの気持ち悪さ。
発言を名言として讃える気持ち悪さ。
晩年もその傾向があり、
腫れ物に触るように、とにかくほめる、絶賛する。
亡くなった後は、それがさらに助長された感じで、とにかく気持ち悪い。
聖人君子じゃあるまいし、そういう面ばかりじゃないよ、と言わせない空気感が気持ち悪い。
盲目的にほめたたえる、って危険じゃない?
確かにいい役者だったけれど、いい演技もあればそうでない時もあっただろうし、
そういうことを呑み込むというのは、真っ当な評価ができなくなる、ってことよね。
これはいいけど、これはさしてよくない、ってことあって当然だし。
人柄が、とかってのも、結局相性もあるだろうから、
万人が好きになるってことはないわけだし。
なんかね、こういう実力のある役者を評価する自分のセンス、すごいでしょ!
私、ちゃんと演技わかるのよ、私の審美眼すごいでしょ!
を暗に言われているみたいで、それが気持ち悪い。
単に世の中のそういう声に乗じているにも関わらず、
樹木希林に限らず、こういう人物やモノを借りた、
私ってみる目あるんだから!の垂れ流しに思えるんだよねぇ、ほとんどの場合。