書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

「オモイデはニッポンの人」っておかしくない?

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ACジャパンの広告。

最初ラジオで聞いて、ううううう〜ん、な気持ちに。

いまだに外国人に片言日本語をあてはめて、っておかしくない?

流暢な人もいるし、まったくな人もいるし、アクセントも出身によってさまざま。

 

もっというと、日本人よりよっぽど文化や歴史に精通している人もいる。

外国人は日本を知らない前提、だから教えてあげなきゃ、というのもはなはだ失礼な認識である

(加えて、彼らがやりたいことをやりたいけど困った状況にあったときに手助けすることが親切であって、押しつけはもってのほかである)。

 

 

同じCMのテレビ版。

温泉かな? 銭湯かな?

日本人や日本で育った人はそういうもんだ、だろうけど、

温泉も銭湯もヌーディストビーチのお風呂版と私は捉えていて、

これも慣れた人、試したい人は外国人にもいるだろうけれど、

概して、知らない人たちの前で裸になるってことに抵抗のある人が多いんじゃないかなぁ。

かく言う私も、温泉も銭湯も苦手で行かないのは、これが理由のひとつ(お湯が熱いのもダメ)。

 

な〜んて言うと、これが文化だ、裸のつきあいだ、っ怒り出す人がいるけれど、

それはそっちの論理で、

世の中には苦手な人もいるし、自分たちがマイノリティと思っていることが主流ってこともあるんだよ。

 

 

ANAの広告やガキの使いの黒塗りを思い出しちゃった。

国際交流という名のもとに、むしろ差異化をしているように見えるんだよねぇ。

 

なんだろーな、この何十年も前の認識を前提として語をするって、

まずは現状を認識するところから、じゃないの?

これも負の昭和遺産だなぁ。