書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

校正の作業で何をしているのか

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紙媒体に限らず、制作物を作るときに欠かせないのが内容チェック、校正という作業になります。

 

間違いを修正する、ってことはわかってもイメージがつきにくいかと思います。

 

特に書籍の場合は、文字量が多い分、校正作業もなかなかにタフでして。

何をしているか、っていうと、こんなこと。

 

・明らかなの間違い(てにをは、や、データなど)を直す

・文体を統一する(ですます、なのか、だ、なのか)

・文字統一を図る(漢字かひらがなかカタカナか。たとえば、苺かいちごかイチゴか)

・表現を統一する(オーブンで1時間焼成する、か、オーブンに入れて60分焼く、か)

・文章を決められたデザインの中におさめる(2行足りない。1行多いetc)

・固有名詞や年号、住所、電話番号などのデータ関係が合っているかどうか確認する
・目次や索引などとページ数や名称を合わせる

・二重表現を避ける(ひとつの文章の中に同じ意味でも同じ言い回しをしないようにする)

・文体を整える(読んでみてつっかからない、スムーズに読める文章にする)

 

ざっと思いつく範囲でこんなところ。

単に間違いを修正するだけでなく、整える、という作業が加わり、これに時間がかかるんだなっ!

私はこの仕事を四半世紀やっているけれど、まったくといっていいほどやり方に進歩がない!

この技術が日々進歩している現在にあって、アナログな作業をえんえんとやるわけです。

一刻も早いAIの導入求む!です。

(こういうのはもちろん大事だけれど、

 制作物で肝要なのは企画・構成力だと思っているので、

 考えることにもっと時間と労力を割きたい!のです)