あっ、そうか! 当たり前のことって意外と気づかない
ズバリのテーマで踏み込んで取材するときはもちろんだけれど、
ひとりのシェフに監修をお願いして書籍を作るとき、その場合は脇をかためる意味合いで、
いかに店を継続するか、つまり経営の話になります。
私とて個人事業主ですから、
そうだったか!と膝を打つことがよくあるのですが、
それとは別に、あっ、こんな視点があるんだなぁ、と気づくことも少なくありません。
先日、開業するにあたっての立地の話になったとき、
人気エリアは競争が激しく、かつ回転が速い(新しく登場する店が多い一方でなくなる店も多い)、という話の流れから、ふと言われたこと。
「だから、開業する人間よりも、内装を手がける方が一番儲かるんですよね」
確かに!
それまで、たとえばワインバーができればワイン取扱い業者さんが、
パン屋さんができれば製粉会社さんが、潤うなぁ、と
直接その店が扱っているアイテムばかりに目がいっていましたが、
そうじゃない、それだけじゃない。
自分が深く関わってる世界だと、本筋とその周辺の細部に目がいちがちで、
なかなか引いて見られない。
取材って、もちろん本筋の深い話も、なんだけれど、脇道にそれて、
あっ、そうか!という、普段自分では気づかない視点にふれられるのもおもしろいよなぁ。