大昔に読んだ本を再読する愉しみ
ここのところ、『闇の奥』『蠅の王』『一九八四年』と、
大昔(いずれも20年前後)に読んだものを読み直しまして。
今読む方が俄然おもしろい!
というか、以前は理解が及んでおらず、いや、今もかもしれませんが、
さ〜っと表面をなぞるような読み方だったのが(それでもおもしろいなぁ、とは思ったんだけど)、
今はくいくい心の奥の襞に言葉が入っていく感じ。
訳もいいんだろうけど、ね。
なわけで、今、調子にのって『一九八四年』を原書で読んでいるところ。
改めて、ジョージ・オーウェルは文章がうまいなぁ。
わかりやすい平易な言葉を使っているし、
なんせ日本語訳を読み直したあとなので、
ところどころ分からない言葉をすっ飛ばしても、整合性がとれたままですいすい読める。
年齢を重ねたから、これらの本のおもしろさを唸るように感じるのか、
たまたまそのときの私の波長と合ったからなのかわからないけれど、
そしてもしかしたら、普段ネットでぱぱぱっと情報を拾うからこそ、
逆にいったんに本に向かうと集中してその世界に浸かれるのかもしれないけれど、
冒頭であげたいずれの本も今読む方がだんぜんおもしろい。
それの理由が、年齢を重ねることからきているのが大半であれば、
年をとるのはやっぱり悪くない、むしろいいことなんだと思うなぁ。