書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

私たちはどうやって生きるのか

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編集、研究という仕事柄、紙媒体、書籍の資料を求めることが多く、

そこには古いものも含まれるのですが、

残念なことに絶版になっているケースも少なくない。

丹念に作られ、資料性が多いものがあるのに、それは残念なことです。

 

絶版になったけれど、埋もれさせるには惜しい書籍の権利を買い、

今の時代に合わせて内容を見直しデザインを変えて、もう一度出版する、

って話を出版社の方から立て続けにきき、ありがたいことだな〜、と。

 

もちろんそこには、出版社側も一から新しいものを作るよりも、

すでにあるものなので企画提出がしやすく、予算をはじめ見通しが立てやすい、という側面はあるんですけどね。

 

 

古典、と言われるもののなかには、

読みたいけれど、長いし、文体がむずかしいし、みたいなものがあって、

たとえば源氏物語とか三国志とか、現代語やマンガでってのも少なくなく、

あ〜、ついに! そうよね、これもすでに古典なのよね! この手があったか!と膝を叩いたのが、

吉野源三郎著『君たちはどう生きるか』のマンガ版。

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古典ってとかくまったく古いものに向かいがちで、それも確かに注釈が必要だけれど、

何十年前のものだって、そうなんですよね〜。

今の若者と感覚が通じる部分もあるだろうけど、そうでない部分もあるだろうから、

こういうとっつきやすさって大事かもね〜。