が、が、が、が、が、の連射に注意せよ!
自分のだけでなく、人の文章に目を通すのが私の仕事の一部です。
多用されていて惜しいなぁというものがいくつかあり、これもその一例。
“が”
ん?と思われるかもしれませんね。
文章と文章のつなぎ言葉の“が”です。
例を出しますね。
- 昨日は雨が降っていたが、マラソン大会は行われた。
- マラソン大会があったが、中学時代の友だちと参加した。
違いがわかりますか? 違和感を感じますか?
1は前半の内容と後半の内容では、相反することでそれをつないでいるのが“が”です。
このときの“が”は、“けれども”“ものの”と一緒ですね。
では、2。
前半の内容と内容の文章は相反する内容ではなく、単純につないでいます。
この場合の“が”は、“そして”に該当します。
この2の使用が非常に多い。乱用といってもいいほどです。
特に話し言葉として使用されることが多く(断言を避けたい心理が働き、クッションの役割で使われる)、蔓延しているからだと思いますが、書き言葉としては違和感があります。
というのも、読み手の心理は“が”のあとは、それまでと逆のことを言うのでは、と思うので、混乱とまではいかないまでも、文章がわかりづらくなるのです。
なので、書き言葉のなかでの“が”は使わないようにするのが得策です。
では、2の文章はどう綴るか。
マラソン大会があった。中学時代の友だちと参加した。
マラソン大会があり、中学時代の友だちと参加した。
これでいいんです。
文章がだらだらしないで、引き締まりますし。
ただ、同じ書き言葉でもより話し言葉に近い場合は、そこまで厳密にしなくてもいい、というのが私の見解です。
たとえばウェブサイトだったりパンフレットだったり、きちんとしたものが求められる場合は、単純なつなぎとしての“が”は省く。その一方で、個人としてくだけて書いているブログでは、目立つ場合は削るにしても、そこまで気にしなくていい。
だって、カジュアルな場で日本語の使い方をあまり気にし過ぎると、ソツがなくって、平板でつまんない文章になっちゃうから。
うううう〜ん、文章を書くのに二の足を踏んでしまいそうですね。
でも、ちゃんと回避する方法があります。
まずは書いて、時間をおいてあとから見直すんです。
だって、いちいち、こんなこと考えながら書いていたら、本来書きたいことに頭が回らなくなります。
なので、できれば一晩寝かせておくといいか、と(↓)。
自分で客観的に見られない場合は、プロの力を借りるのも、“目からウロコ”満載で手ですよ。