書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

通例を疑う。これがロックなんだよね!

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髙橋ツトムは、それをロックと呼んでいました。

 

 

私はテレビをおいていません。

今のテレビがどうのこうの、というたいそうな理由ではなく、単に地デジへの移行期と引っ越しのタイミングが重なり、

私はテレビに限らないのですが、あったらあったでいいけれど、なければないで、どうしても必要になったらそのときはそのときで、というスタンスゆえ、テレビに関してはないままできているのです。

泊まりの出張でホテルの部屋や、帰省すれば実家で観るし、ちょっとしたハイライトならYouTubeとかの動画サイトもあるし、無料配信されているテレビ番組もあるし、で、不便を感じていないんですよね〜。

(現在、地方都市在住なので、居住地でテレビを観ない、ってことはローカルニュース、ローカルタレントやアナウンサーに疎いのだけれど、まあ、これはこれで私の場合、メリットもある、と思っています)

 

 

この年末年始は実家にいたので、テレビもそれなりに堪能し、おもしろいなぁと食いついて観てしまったのは、

「ご本、出しときますね?」(BSジャパン

www.bs-j.co.jp

「漫勉」(Eテレ)髙橋ツトムの回

www.nhk.or.jp

 

「漫勉」(Eテレ)髙橋ツトムの回は、2017年1月2日(月)深夜に再放送していて、寝ようかな〜と思った矢先に、

「髙橋ツトムがアシスタントなしで漫画を描いている」

という言葉が耳をつき、大きな疑問が頭をもたげてきて、これは!と観てしまったのです。

 

私は今、漫画をほとんど読まないし、でも、漫画がどういう風に描かれるのか、その工程の大枠は知っていて、売れっ子がアシスタントを使わずに連載を持つとか長編を描くとかありえないわけです、従来のやり方では。

でも、髙橋ツトムはいろんなやり方をリミックスして、本当にアシスタントなしでやってた。これは唸ってしまったよ!

 

 

通例を疑う。

これに尽きるんだろーな。今までずっと来たことがすべて正しいわけじゃない、時代も技術も進んでいるんだから。そしてすべての人に当てはまるわけじゃない。

 

髙橋ツトムのあの姿勢や、持ち越さないで、今やれ、っていう言葉は、確かにロックなんだけれど、作業をしているときの疾走感はむしろデジロック(古いなぁ、私も)と言い表した方がいいんじゃないか。

デジタルでアナログを表現する、っていうやり方も、ね。

付け加えてライヴなんだよね〜、予定調和じゃないものがいいにしろ悪いにしろ、すべて出す、ってのは、ね。

togetter.com

 

この数日前に映画『第三の男』を久しぶりに観て、第二次世界大戦終了から数年後に作られたので、CGとかそんなものは存在しなかったわけだけれど、モノクロでしか表現できない光と影のコントラストの使い方の見事さや、すべてを映像として見せずの工夫とかが随所にあり、唸ってしまったよ。

 

 

頭は使うためにあるんだよね〜。

既成概念は壊していいんだよね〜。でもそのためにも頭をフル回転させないとね〜。

お正月から大きな刺激を受けてしまったよ!