書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

ここのところの、私にとっての印籠

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10年ぐらい前からその傾向はあったものの、近年とみに強くなったなぁ。

それは何かっていうと、

フジロック(フェスティバル)の第1回に行った」と言うと、

「うわぁ〜、マジッすか?」という奇声とも歓声ともいえる声とともに大きな反応をもらうようになったこと。

 

長丁場の取材や一緒に食事休憩をとったり移動したりするときは、仕事の話もするけれど、日常的な他愛ない話をすることも少なくなく

(でもって、こういうスモールトークが企画につながったりするんだな〜)、

先日もキャンプに端を発し、フジロックの話に。

 

5歳、8歳、年が下の方と一緒で、

私はすでに社会人として働いていたけれど、彼らは学生だった、高校生だった、行きたかったな〜。と。

なぜ行ったのか、現場でどうだったか、など質問が矢継ぎ早に飛んでくる始末。

 

歴史の生き証人だね、こりゃ。

ビートルズの武道館公演に行った、ってのと同じ文脈なのかもしれない。

 

参加した身としては、夏になるとグラストやらレディングやら(当時はレディングの情報の方が多かった、と記憶)がイギリスから入ってきて、いいなぁ〜と指をくわえてみていたのが、ついに日本でも!とあって、すぐに行く行く〜、となったわけです。

こんなに大きくなって社会的に認知されるようになるとも、こんなに続くとは思っていなかったし(かといって続かないとも思っていなかった)、

振り返ればそうなっちゃった、ってわけで。

歴史ってそういうもんかもね、起こった当時はまだ相対的に見れないから、それがどのくらいのものだったかと検証するには、一世代(20〜30年)かかるんだなぁ。

 

 

それにしても、フジロックの第1回に行った、

これが私の印籠になっちゃったな〜。