書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

みんなが好きでみんなが知っている、わけじゃないから

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ジブリが苦手。

ディズニーが苦手。

 

他にもいろいろあるけれど、大多数の人が大好き!といって憚らないものが、

私には、苦手だったりします。

 

それ自体が苦手、っていうのもあるけれど、そこにまとわりついている空気感がどうにもダメなんですよね〜。

 

たいていの人は、“みんな好き”“みんな知っている”を前提に話す。

 

「苦手なんですよね」と言うと、「なんで?」と驚いたような顔をして、人間失格のような憐れむような視線を私に向ける。

ジブリが苦手”“ディズニーが苦手”を単に個人の嗜好として気軽に言えない空気感が、心底苦手なんだよなぁ。尋問されているみたい。

 

私がジブリやディズニーが苦手なのは、その根底にある “子供は無垢”という前提。

“子供は無垢”じゃないよ、邪悪な面もたくさんあるよ〜、大人と同じだよ〜、という私の認識と大きくずれているんだよなぁ。

そして、とりわけジブリは、いいおじさんが少女ばかりを主人公にしているのも、とにかく気持ち悪くって仕方がない。

 

 

私のジブリ・アレルギーは筋金入りで、映画『ルパン三世 カリオストロの城』をリアルタイムで観た時から。

 

こんなの、ルパンじゃない!

安っぽいヒューマニズムは求めていない!

このやわらかい絵柄はなんだ!

 

私は子供の時分もアニメをあまり観なかったのだけれど、

それでもテレビアニメのルパンシリーズは好きだった。

劇場版第1弾の『ルパン三世 ルパンVS複製人間』は好きだった。

それを思いっきり壊されて、怒り心頭になり、今もその時の心境を思い出すと、今もムカムカしてくるんだよなぁ〜。