書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

商品ネーミングは偉大なるコピーライティング

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それまでだって、そういう意識はあったし、企業やお店の人と一緒にうんうん考えたこともあって、

食のメディアの仕事をしていることもあるし、第三者視点を付与できることもあるし、それはそれでとっても価値がある仕事なんだけれど、

リアルに自分のこととなると、なんていうのかなぁ、真剣度がまっすぐ深い、って感じ。

 

6月下旬から、ライフワークであるイギリス菓子の製造販売を隔週末ではじめ(↓)、

ricorice.hatenablog.com

 

それまでイベントとか講座とかでお菓子を提供したことはあっても、それはあくまでスポットであって、定期的なものは初めて。

 

使う頭が全然違うよ〜。

アプローチが全然違うよ〜。

 

商品のネーミングがそのひとつで、この隔週末のお菓子販売では、もちろんコアなイギリス菓子ファンの人にも届けたいけれど、路地を入ったところでひっそりやっていて、近所の方がふらっと立ち寄ってくださったり、工房オーナーであるBottega Mimosaや、オーナーの方がときどき入られる日用品&ワイン喫茶 Kirin Store経由で知って訪問してくださる方もいる。

 

ということは、大半のお客さんはイギリス菓子に詳しいわけじゃない。

なので、例えばショートブレッドのような定番ものは説明不要かもしれないけれど、「ジャンブル」とかマニアックな郷土菓子になると、そのまんまの名称だと???だし、???なものを試してみよう、って気になるかなぁ、って思ったのです。

ricorice.exblog.jp

 

なので、「ジャンブル」の場合は、形を味を前面に出した「レモンの“S”ビスケット」にしてみたけれど、果たしてこれでよかったのか、もう言葉を少し工夫する余地もあるかもなぁ。

 

 

そう、商品名は、偉大なるコピーライティング。

お客さんが「おっ」と興味を抱くかどうかはネーミング次第。

リアルな販売の場に立つと、反応もリアルに感じるから、ネーミングの重要性を痛感するのです。

 

仕事として他のお店や企業のことをやるときと、自分のこととなると、違うんだなぁ。

それは、客観性と主観性の違い、なのかもしれない。

実際に自分のことでやるとなると、こうもアプローチが変わるのか!と自分で自分に驚いています。