書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

そうじゃなくってもいい、って思ってくれればいいな

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先日ご一緒した女性は20代後半。

親御さんと同世代で、目の前の彼女を見ながら、そーだよなぁ、子供といってもおかしくないもんなぁ。

 

「私の周囲、最近、結婚ラッシュなんです。なんだか焦っちゃって。わけもなく、へこむなぁ」と。

 

へええ〜、今時の若い子はそんなこと気にしてない、と思っいた。

 

「おいくつで結婚なさったんですか?」

と聞かれ、自分がそんな風に見えることに、驚く。

私はボトムライン・ガール、というか、低スペックの不良物件、お前ごときにパートナーなんてできるわけない、聞くまでもない、というのが長い間の周囲の態度だったのに、

ひと周り以上若い人たちは、そうじゃない。

まただよ、なんでだろう? 不思議だなぁ〜。
ricorice.hatenablog.com

 

 

「私、生涯未婚ですよ〜。事実婚も同居もしたことないですよ」

「えっ、そうなんですか?」

「周りの同世代で生涯未婚、多いですよ」

「そうなんですね」

「今後、万が一、そういう機会があったら、事実婚がいいな、って思っちゃう。自分か相手かわからないけれど、苗字が変わる時って、いろいろ変えないといけないから大変そうで。。。法的な部分、特に相続とかで改善されれば、ね」

「相続! そうですよね、50代だと切実な問題ですよね!」

「ははは。そうね、若いとそんなこと考えないですよね」

事実婚、ってのも考えたとなかったな。結婚、っていう形式じゃなくてもいいんですよね」

「結婚でも、事実婚でも、同居でも、生活は別であくまでパートナーとしての関係でも、相手と自分とで納得できれば、それでいいんじゃないかな」

「ちょっと気がラクになりました!」

 

 

私の場合は、もともとの私個体として脂質、そして周囲の態度もあり、自分とは関係のないことという認識でずっと来たので、彼女の年齢の時も、結婚はまったくの他人事でしかなかった。

でも、自分がそうだからといって、彼女はそうじゃない。

本人は真剣に悩んでいる、もやもやしている、ってことは伝わってくるから、

一般論を言っても仕方ないし、なぐめようとも思わなかったけれど、私を事例として、そうじゃない生き方をしている人間もいる、いろんな生き方がある、って思ってくれればいいな。