書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

狐につままれたような不思議な時間

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いつもは相手を確かめてから玄関を開けるのだけれど、

ちょうど荷物が届く時間だったし、ドアをノックして話しかけられたので、

数日前と同様、てっきり「置き配しておきますね〜」の声掛けかと思ったら違った。

 

そして目の前に現れた人を見て、えらく驚いてしまった。

知人に瓜二つ。

 

マスクをしていらしたので口元はわからなかったけれど、

顔立ちも背格好も、肌の色みも、何から何までよく似ている。

違うのは年齢、か。

知人は私と同学年だけれど、目の前の人は子供世代といってもおかしくない、30歳前後、かなぁ。

 

体格が似ているからか、声も似ているなぁ、話し方も似ているなぁ、ちょっとした仕草や表情、身のこなしも似てるなぁ。

 

訪ねてらした理由が、

高いところで作業中に、住居の外観に不具合、と思わしき事象が見られ、住んでいる人は気づいていないだろうから、教えてあげなさい、と上司(先輩? 親方?)に言われて来ました、とのこと。

 

ちょっと自分で作業すればすむかもしれないし、おおもとがダメかもしれないし、でもまあ、応急処置はしておいた方がいいですよ。

ご自身でむずかしかったら、ご家族の男性でも身長のある方にお願いなさったらいいですよ。

もし大手術になりそうなら、ご近所の工務店さんに頼めばいいですよ。

何がどう不具合なのか、イラストにしたり、例を出しながら詳しく説明してくださり、

こんな親切な人っているのねぇ、と感心しきって話をきいていました。

 

その一方で、知人に似てるなぁ、話せば話すほど似てるなぁ、という思いが頭をぐるぐる。

 

 

ちょっとチェックしてみるか、自分でできるところまでやるか、と思いながら、はっと

「もしおおごとだったら、修理をお願いできますか」と訊くと、

一瞬戸惑ったような困ったような。

「あぁ、う〜ん、そうですねぇ。あっ、じゃあ、一応電話番号を伝えておきますね」と。

 

話の中で忙しい、ってことは理解できたけれど、ちょっと離れているとはいえ十分範疇じゃない。

結果として新規顧客を獲得できそうなのに、渋るってどーゆーことよ(笑)。

 

 

電話番号と併せて教えてもらった名前は、知人とは違った(笑)。

でも、本当にびっくりするほど似てるんだよなぁ、息子、かなぁ(息子がいるとは聞いてないよ)。

 

 

とにかく、

・よおおおおお〜く似た人が訪ねてきた

・訪ねてきた理由がやけに親切

と2つの不意打ちな事態に驚いてしまって、狐につままれたような不思議な気分です。