書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

確かな手触りが欲しいから、ってのもあるんじゃないかな

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3カ月前に移り住んだところは、大きな商店街があり、

スーパーマーケットやドラッグストア、八百屋さんやお肉屋さん、酒屋さん、花屋さんなど、いわゆる商店は時間こそ短縮しているものの営業しているし、

飲食店やカフェなどは閉めているところもあるけれど、持ち帰りに切り替えたりして開店。

よそに行っていないのでわからないのだけれど、他の人と話して比べたところ、

比較的日常がそのまま継続されているんじゃないかなぁ〜、という印象です。

 

本屋さんもあいていまして、雑誌や本を買おうをのぞいたら、

2週間ほど前に発売された雑誌はない、その日に発売された雑誌はちゃんとありました。

 

支払いの時にちょっと話したら、

「雑誌も本も今売れてるんですよ〜。今、雑誌を確実に手に入れようと思ったら、発売されてすぐ来た方がいいですよ」と。

「おこもり需要ですかね?」

「それは間違いないですね〜。家での娯楽として雑誌や本が求められていますね。コロナのおかげ、というのは皮肉な感じはしますけど」

 

 

そうだよなぁ、出版物の売れ行きはず〜っと下がり続けていたのに、ここに来て、なのよね。

図書館は閉まっているし、オンラインでも買えるけれど、近所で食料品を買うようにさっと手にとって買いたいときもある。

本や雑誌を読むこともだけれど、本屋に行くこと自体も今や娯楽(というか気晴らし)になっている気がするし。

 

電子書籍は便利でいい。それは否定しない。

でも、今、ソーシャルディスタンシングが求められて、距離をおいている分余計に、フィジカルなもの、というか確かな手触りも欲しいんじゃないかな〜、それが紙媒体の売上げ増加につながっているんじゃないかって気もするのよね。