書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

環境が気持ちを落ち着かせてくれる

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住むところって、物件自体もだけれど、住環境も大事だなぁ。

 

もともと私はおこもり体質で、

日当たり&風通しに恵まれたベランダ付きの家は居心地がいいし、

クリーニングなしで明け渡されたDIY物件でまだまだやることが多いし(引っ越して間もなくやってきた知人は、まともに住めるまで1年かかるんじゃない、って言われ、ほんとそうだな〜、って思ってるとこ)、

引っ越して以降、必然的ともいうべく、ますます家にこもっていて、

食料品の買い出し含めて、外に出るのは週に2回ぐらい。

 

要請されて家にいる今の状況は、自主的ではない分、ストレスはあるのだけれど、

それでも、心穏やかに日々を過ごしているのは、

物件以外の要素もあるなぁ、って気づきました。

 

 

それは、住環境。

視界に入る近所のおうちの外壁が黄色なんですよね。

これがですね、約20年前の4月にぶらぶらした南仏を思わせて、気分だけは地中海リゾート。

夕方には、壁に木々が濃く影を落とし、ますますいい感じ。

 

近くの道を時折、小さな子供がきゃっきゃ言いながら歩いている様子が耳に入るのも、平和だなぁ、って感じます。

これを不快、と感じるようになったら、精神的にやばくなり始めた合図だろうな〜。

 

夕餉、という言葉がふさわしい、近所のおうちの食事の支度のにおい。

風向きによるのでしょう、ふと窓から入り込んでくる銭湯のお湯のにおいや音。

季節の花や緑のにおい、お日様が当たってポカポカしたにおい。

近所で洗濯機を回していたり、掃除をしたりしている音。

見上げるとキラキラと眩しい新緑や空。夜空もまたよし。

風が吹けば風の気配、雨のにおいや音も、直接、五感に届く。

 

 

なんだろうな。

狭い範囲にいるからその分、普段は見逃しがちな小さなことに敏感になっているのかもしれないし、

こういうことを通して、近所の人々もだし、そこにある生活そのものも街も生きている、って感じることで安堵しているのかもしれないなぁ。

そして、そういうことを感じられる環境に移り住んでよかったなぁ。