書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

“LCC”“CA”という物言いに物申す

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“○○以下”をわざわざ“アンダー○○”と言ったりする表現に

英語コンプレックスと気持ち悪さを感じて仕方がない私です。

(高輪ゲートウェイ駅とかもそーです)

 

和製英語は巷に溢れていて、わざわざ英語(をはじめ欧米の言葉)っぽくしなくてもいいのに。

日本語でストレートに言えるなら、そのままでいいのに。

 

“格安航空会社”のことを、日本では“LCC”っていうけれど、これ、英語圏じゃ通じない、少なくとも一般的じゃないと思うよ。

LCC”のもとの“low-cost carrier”とも言わない。

 

じゃあ、なんていうか、っていうと、

“budget airline”がいちばん多いんじゃないかな。

“low-cost airline”っていうこともあるだろうし、会話の中では“cheap(er) airline”も使うと思う。

 

“budget”は格安ホテルとかにも使われるよね〜。

書き言葉や一般表現だと“安い”を意味する“cheap”は直接的過ぎるから、ってことだろうけど。

 

“経済的に(安い)”を表現したいときに、

直接的な“チープ”ではなく“エコノミー”という言葉をつけるのと同じ発想かと。

 

 

で、飛行機ついでに言うと、“CA”っていう言い方も英語圏では見聞きしない。

“cabin crew”、もしくは“flight attendant”だと思う。

“CA”のもとの“cabin attendant”とも、ましてや“CA”とも言わない、少なくとも一般的には。

 

 

なんで“LCC”とか“CA”って、頭文字をとった言葉を使うんだろう?

しかも、もともとの言葉も一般的じゃない。

何か航空業界の意図でもあるのだろーか?

 

 

LCC”は“格安航空会社”でいいし、“CA”は“客室乗務員”でいいよ。

どうしてもカタカナを使いたいなら、

こういうまぎらわしい、英語圏ではまったく一般的でない日本独自の言葉ではなく、

“budget airline”か“cabin crew”にして欲しい。