書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

ほんと、Suicaばっか

 

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取材はおもしろい!

内向的で人見知りな私は、取材の依頼なんかはいまだに本当に苦手で、勇気をふりしぼって電話をかけたりするわけですが(なので、ファーストコンタクトはしどろもどろで、いまだにうまく話せない)、

行くと楽しいんですよね〜。

 

好奇心が勝る、っていうのかな。

現場に行って初めて納得できることはたくさんあるし、

本筋の話を聞くのはもちろんですが、脇道にそれた話ってのが、とてもおもしろいのです。

 

取材は10聞いて1紹介する感覚なので、実は掲載されない情報の方が圧倒的に多かったりする。

では、1だけを取材すればいいではないか、という声もあるけれど(実際、そう思っている人がいるのも事実)、

1の説得力をもたせるために、目には見えないけれど9の周辺でたっぷりかためる、というのは大事なことでして。

 

 

で、先日のこと。

例によって話が脇道にそれ、キャッシュレスの話題になり、

あ〜、なるほど!と思うことがたくさんあったのです。

 

キャッシュレスに関しては、私はユーザーとしての立場でしかないわけですが、

飲食店やショップの方は、取り扱う側で、

こうなれば便利、とか、だからこういう対応にしている、とか、の話はいちいち説得力があるわけです。

 

もちろん、一つの事例がすべてに当てはまるわけでなく、個々の店舗によって考え方やベターなやり方は違ってくるのだけれど。

 

 

そんな話をしている中、人間って便利な方に流れていくよなぁ、という話に。

今、私はSuica交通系ICカード)の使用頻度が高く、公共交通機関はもとより、ちょっと何か買ったりはもっぱらSuicaになっちゃったなぁ。

 

もともと現金をあまり持ち歩かず、クレジットカードを使うことが多かったけれど、Suicaのかざすだけ決済に慣れると、それまではお釣りを受けたっとり小銭を出したりが面倒だったのでクレジットカードを使っていたのに、クレジットカードに伴う暗証番号を押したりサインをしたりのケースだけでなく控えが出てくるのを待つのすら、かったるくなる。

 

取材先の方も、「私もSuicaばっかりです。財布持たないでSuicaだけ持って出かけること、しょっちゅうですもん」と。

 

 

そうなのよね〜、慣れとはこんなもんで、気づけば便利さを選択しているのよね〜。

逆にいうと、不便さというのはわざわざ選択する、ってことになるのかな。