書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

自分のことは自分でやるのはむずかしい

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書籍制作の仕事では、企画や構成から関わり、制作指揮/編集統括の立場に立つことが多い。

そんな中で自著を手がけることもあります。

 

先ごろ、GW明けに『増補改訂 イギリス菓子図鑑』が発刊となりました。

自分が著者であり、制作指揮/編集統括であり、撮影用の菓子製作やスタイリング、レシピ作り、も行っての本で、映画でいうと自分で監督をして自分で主演もしている、といったところでしょうか。

 

『増補改訂 イギリス菓子図鑑』とあるように、4年前に出した『イギリス菓子図鑑』をアップデイトしたものです。

ページ数が64ページ、菓子も34アイテム増やし、内容も現場に合わせて変えたり、間違いを訂正したり、に加えて、アドバイスもらったことを付け加えたり。

 

 

つくづく感じたのが、自著を自分で指揮する、つまり自分を自分でプロデュースするのはむずかしい、ということ。

客観的に見て、こうした方がいいのでは、と思っても、なかなか実践しづらかったり、

PRが単なる自慢になったり(どう思われようと別にいいのですが、それで反感を持たれて売れない、となると逆効果なので)。

 

なかなかむずかしい。ほとほとむずかしい。

イギリスの食のエキスパートとして、雑誌や番組の企画で依頼を受けるときは、当然、私は制作に関わらず、先方が求めているものに対して、自分のできることを当てはめる、になります。

私のこういう部分が求められて依頼されるのか、私のこういう部分がこの企画では大事なのか、が知れて、自分の知らない部分を引き出してもらえるようでおもしろい。

 

自著を出すにしろ、次に自分が出る仕事をするのは、制作は別、もしくは自分側にプロデューサーをつけたいなぁ、と思うのです。s

 

自分で自分のことををプロデュースできる人は、本当にすごい、なぁ。