書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

そのため、ってことはないけれど、大きな励みにはなります

f:id:ricorice:20190423234832j:plain

 

こないだの日曜日、著者&監修の方のFB投稿で知って、ソッコーでコンビニに走り、購入。

日本経済新聞にあったのは、「グルマン世界料理本大賞」の記事。

 

紙面の半分以上とは、思っていたよりも大きなスペースで、驚く。

もっとも記事の本筋は別のところにもあったのだけれど、そうか、3月のパリの「グルマン・ワールド・サミット」の受賞作の展示はこんな感じだったのか、料理本の流れはこういう側面があるのか。

 

『ドイツパン大全』(誠文堂新光社刊 ※私は制作統括/編集指揮として仕事をしました)が、2018年グルマン世界料理本大賞・パン部門でグランプリを受賞したので、どんな記事内容なのか、気になって購入したのです。

 

 

グルマン世界料理本大賞という賞があるのは知っていて、でも、だからといって、どうということもなく、制作中も話題にのぼることはなく、発刊された後で、著者の方に「グルマン世界料理本大賞にエントリーしてみたら?」とおっしゃる方があり、じゃあ、ってことで出品なさったら、パン部門でグランプリとなった次第。

 

賞のために仕事をしているわけじゃないし、賞ありきではない。

だって、本を作るってことは、こういう情報が欲しかった!という世の中の人のため(商業出版なので、制作側の自己満足のためでもない)。

 

実際に受賞すると、自分がいい!と確信して世に出したものがちゃんと評価されるのってうれしい。

いい本の要素のひとつは売り上げがあり、これは数字に表れるので、わかりやすい。

そうでない部分、質、となるとむずかしい。

そして上質なものが必ずしもいいとは限らなかったりもする(表現がわかりづらいとか)。

判定がむずかしいなかで、こういう賞があって、受賞となると、自分がやった意図がちゃんと伝わったんだな、と励みになるんですよねぇ。

 

承認欲求といえばそれまでだろうけれど、ときどきこういうご褒美があるから、やって来れたのかなぁ、という気もするのです。