有給休暇ってとらされるものじゃないんじゃないの
今世紀に入って、そう、20年近く私はフリーランスで、組織に属していません
(常勤したり、嘱託だったり、もありますが、会社員ではなく、あくまで契約)。
会社員を経験したのは1990年代で、特に、今の仕事(メディア)を始めたのは(出版物の)編集プロダクションで、よくいうテレビ局のADみたいな感じかな、馬車馬のように働きました。
とはいえ、常にてんてこ舞いだったわけではなく、ときにポンと時間があく。
社会人になって最初に勤めた会社は奨励していたし、1990年代後半に勤務した制作会社は時期によって繁忙期と閑散期の落差が激しく、そんな時はバンバン有給休暇を消化していました。
ライブの次の日はまったりしたいから休もう、とか、
歯医者に行きたいから休もう、とか、
平日に日帰りで遊びに行きたい、とか、そんな理由。
会社に別に理由を知らせる必要もないしね。ただ、休みます、と。
なので、暇な月は、月の半分ほどしか出勤しなかった。
勤め人の当然の権利だと思っていたし、お咎めもなかった。
(ちゃんと会社に貢献してるでしょ、利益をもたらしているでしょ。
義務を遂行しているから権利を行使するのは当然でしょ、と思っていた)
自分の下に人がつくようになると、自分が休まないと彼らも休みにくいだろうから、とも思っていました。
(とはいえ、彼らのなかでも、休まない人は休まなかったけどね。それは個人の自由だから、別にどういう言う必要もない、と思っていた)
それから20年以上経つわけだけれど、世の中一般からみると、こういうのって、未だ少数派、なのかなぁ。
というのも、先日、会社員の方が「有給をとらされる。休まないといけない」と言っていて、心底驚いた。
義務、そして会社の評価というか方針というか、でそうするらしい。
有給休暇って、個人の裁量でとる/とらないを判断するもんじゃないの?
休みすら管理されるの?
管理されないと休みをとらないの?
本末転倒に思えて仕方がない。
働き方、って会社だけの問題じゃなくって、個人の意識によるところも大きいんじゃないのかな。
何の組織でも個人の集合体だから、本来は一律にならないけれど、ベースラインを設けましょ、というのが法律だったり規定だったりする、ってことじゃないのかな。
そこからはみ出すものは、その都度話し合い(交渉)をして、それがマジョリティになれば新たに規定として掬い上げられる、ってことじゃないのかな。
上からのお達しじゃなくって、現場からの声を反映したものじゃないと、説得力も意味もないんじゃないかな。