書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

こういうことに気づくかどうか、ってことなんですよね

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企画というと、大上段に構えた突拍子もないもの、と捉えられることがあるのですが、実のところそうではなく、現在出回っている中でするりと抜けてしまっているところ(そこには、これ、待ってた!という人がいるであろうことが前提です)を探す、という方が近いかな。

もっというと、現在出回っているものの切り口を変えるとか、専門的なことを一般の人にわかりやすく噛み砕くとか、当たり前とされているものをきちんと検証してみるとか、いろいろあるのですが、簡単にいうと、こういうのあればいいな!が発想の起点となります。

 

前述のようにアプローチはさまざまですが、マーケットを変える(同じ商品でも、これまでと違う購買層を、同じ内容の本でもこれまでと違う読者層を想定する)という手法もありまして、これなんか、まさにそうだなぁ〜、とつくづく(↓)。

citrus-net.jp

 

ときどき、こういうニュース出ますよね。

ネットオークションで、こういうの意外と売れるよ、みたいなの。

松ぼっくりとか流木とかもそうかな。

 

 

ふと思い出したのが、四半世紀前かなぁ。

当時、私はワインの木箱(の空き箱)をCDや本、雑誌などを入れるのに使っていまして。

近所の酒屋さんで、持っていっていいよ!って何箱かもらったんですよね。

 

ある日、繁華街の輸入食材店に行った時。

レジ近くにワインの木箱(の空き箱)が!

ああ、邪魔になるから(ゴミとして処分するのも大変だし)、「ご自由にお持ちください」なのかと思いきや、500円とかで売っていたんですよね。

 

なるほど!

 

こういうの欲しがる人はいる。一定層はいる。

おそらく、よく聞かれていたんだろうと推察します。

当初は、どうせ捨てるから、とあげていたのかもしれない。

でも、欲しい、という声が多いと、これ、売り物になるんだな、と思うのは当然の帰結ではないかと。

 

 

こういうことに気づけるかどうか。

実は身近なところにゴロゴロ転がっているんだろうけど、なかなか発見できないのも事実。

そして、気づいても実行するためには、組織で動いていれば内部で説得も必要。

とはいえ、気づかないことには始まらない。

目のきくオブザーヴァー、かつ説得力のあるネゴシエーターになりたいものです。