書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

とりあえずYESと言う。考えるのはそれから

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活字メディアにおいて、紙と電子の出版がそうであるように、

雑誌と書籍では、方法も考え方もまったく違います。

 

今年は5月、7月、9月と隔月で、

私が制作指揮/編集統括(映画でいうと監督です)した書籍が発刊となり、

書籍の現場を知っている人も、だけれど、雑誌畑の人に非常に驚かれます。

 

出版というのは、制作の工程がアナログで、とにかく手がかかる、時間がかかる。

だから、ひとりで仕切って、このスパンで、というのに驚かれるわけです。

 

 

仕事は、それぞれに関連性がなくても重なるもので、結果、そうなっちゃった。

やりたい!の方が先に立つものは後先考えずに、まずは引き受けちゃう。

その後で、さて、どうしよう、とを考える。

私が楽観的なのかもしれませんが、なんとかする、と言った方が正しいのですが、なんとかなるもんです。

 

 

もともとこういう気質で、頭で考えるよりも体が先に動いちゃうのですが、

イギリスにいたときに、経済の授業で、だったかなぁ、先生が何気なく言ったことで、背中を押された気分にもなったのです。

 

「チャンスだと思ったら、YESと言って引き受けなさい。

そこからやり方を考えなさい。自分ではどうにも解決できないと思ったら状況を説明して相談しなさい。

結果うまくいかなかったとしたら、それは自分の力不足だけでなく、タイミングもあるし、発注主の見込み違いもある。

とにかく、できるかどうか不安に思って、躊躇して、NOと言ってしまうと次はない」

 

 

引き受けることで、無理したり背伸びしたり、も伴うけれど、

それをしないと次にステージにいけない、ってこともあるんですよね。

でも、NOと言うと今の状態で停滞してしまう。むしろそこから小さく狭まってしまうんじゃないかな、とも感じるわけです。

 

加齢とともに、このくらいでいいでしょうと考えるようになるのかなぁ、とぼんやり思っていたけれど、

私の場合、そうではなくって、今のうちにやれることはなんでもやろう、と逆にアグレッシブになっていっている気がする。

自分がこんなにやる気(野心?)がある人間とは思わなかったよ。。。