書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

あるかないか。dのもやもや

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別段揚げ足をとるつもりはないし、こういうことは往々にしてあるのだけれど、

それでもやっぱり見るたびに、もやもやと違和感がわき起こる。

 

お店に掲げられた「close」

メニューにある「ice coffee/ice tea」

 

 

結論から言うと、正しくは

「closed」

「iced coffee/iced tea」

close → closed

ice coffee/ice tea → iced coffee/iced tea

それぞれ、closeとiceはdを伴う、んだなぁ。

 

「closed」はWe’re closed

のclosedという形容詞形だけを取り出したもので、

“閉まっている” → “閉店中”になるのだけれど、

closeだと、動詞で“閉める”。

その動作そのものを指し、“閉まっている”という状態を表すわけでない

(closeの形容詞とするならば、“近い”“接近した”の意味になる。。。)。

 

反対語のopenが、これが動詞としても形容詞形としてもopenなので、紛らわしいんだろうけど、

だからといって、ううううう〜ん。もやもやもや。

 

 

一方、「iced coffee/iced tea」の場合は

iceは氷、icedは“氷で冷やした”になり、

名詞がふたつ重なる場合は、前の名詞が形容詞的な役割をする

(例えばtennis courtはテニスをするための場所)ので、

ice coffee
は、氷の(“アイスキューブの形状をした”が語感としてはいちばん近いだろうなぁ)コーヒー

となるのだけれど、なんだけれど。

 

言葉は変わるんですよねぇ。

一般的とは言えないまでも、今では「ice coffee/ice tea」でも認知されていないわけではなかったりする。

英語も大衆化すると、言葉(の一部)が省略される、ってことが起こるのでそれの一例。

だけれど。、個人的にはもやもやが残るものの、そうなんだなぁ、という受け止め方です。

 

 

よく見るこれらの2つ。

両方、dを伴っていると、その店の信頼度が一気に上がる、私の中で。

それって、何となく、ではなく、ちゃんと理解したり調べたりして掲げているってことの表れだから。

 

私はこーゆーの、引っかかるのだけれど、どーでもいい、って態度の人/ところが多いのよね。

ふうむ。単なるお飾りなら、別に英語表記しなくてもいいんじゃないの?とも思うんだけれど。