データからはそのエリアの気質が透けて見える
1990年代後半に、仕事で初めて谷根千エリアを訪れ、
住んでいたのは世田谷で、行動範囲も東京はほぼ西側しか知らなかった私には、
その寺町&文化の香り漂う風情が京大の近くを思わせ、
東京にこんなところがあったのか!とえらく衝撃を受け、
実際にその後、イギリスから帰国してから、2000年代の7年間は千駄木が住所でした。
私が暮らしたのは文京区千駄木の、区の境に近いところでした。
この界隈のエリアにあまりに無知だったので、住んでしばらくして、
区を超えると、似たような物件でも家賃が1〜2万円違う、と言われ、
はて、なぜだろう?と思ったら、
文京区って文字どおり、文教地区なんですよね。
“いい”とされる学校が多いので、そのために引っ越してくる若い家族が多いんだとか。
なので、自由経済の原理で、文京区はシングル世帯用でも家賃が1〜2万円高い、と。
へえええええ〜っ!
亡くなり、大勢の生徒が病院に搬送されたりで、
ようやく学校のエアコン設置が真剣に検討されるようになりました
(責任をとりたくない、って、ほんと、こういうことなんだろうな。
事態の重大さが薄々分かっていつつ、手を打つことに対する責任をとりたくないんだろうし
(もちろん中には動いた人もいる、だけれどそこには例によって、前例がない、とか根性論が待ち構えている)、
世論がエアコン設置の流れになると、今度はそれにのっかるのも、
実際に何か起こったときに(現に起こったし)単に責任をとりたくないから、だろーな。
大事なのはそこじゃないのに!)。
そして、このことで、各都道府県の学校のエアコン設置率がデータとして公表され、見ると、
違いの大きさに驚く!
これ、単に予算とか業者とか、物理的な問題だけではなく、根性論が根強いかどうかも反映されているように思えてなりません。
そのエリアが子供は選挙権を持たないわけで、その子供のことをちゃんと考えられるかどうか。
ちゃんと考えて予算を優先的に回しているかどうか、その指針のようにも思えます。
そして、いくら設置したいと思っても、地域住民が、昔はなかった! それよりもこっちに予算を回せ!なんて言い出すと、なこともあるでしょうから、それも含めて、ね。
今、私は引っ越しを考えているのですが、
こういう情報、そのエリアがどういうエリアなのかを知る、ものすごおおおおい参考になります。
現実に即した柔軟な考え方をするのか、さしたる明確な理由なく今までどおりを固持したがるのか。
そのエリアの物理的な条件(病院が多い、とか、公園がある、とか)も大事だけれど、
人が住むわけだから、その土地の気質はもっと大事。
心地よく暮らせるかどうかにつながるし、実際、今の時代、多少不便でも物理的なことは何とかできそうだけれど、
気質だけはどうにもならない。本当にどうしようもない。
変えようがないし、合うか合わないか、ほんと、相性の世界だもん。
なので、こういうことが透けて見える情報は、めいっぱいかき集めたいなぁ。