書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

ボトムライン・ガールであること

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私は自分のことを、そこまではバカじゃないんじゃないか、って思っていて、

もう少し言うと、インテレクチュアルでは決してない、

インテリジェンス? これも怪しい、

でも、オブザーヴァントである。これは間違いない。

 

じ〜っと見ているわけではないんだけれど、

いろんなものがさっと視界に入ってきて、

そっか〜! あれっ?って気づくっていう、ね。

 

お前は自分を過大評価してるからだろう、と言われればそれまでだけれど、

「あ〜、バカにされてんな〜」って感じることがあります。

あからさまに、ってことは滅多にないけれど、

ちょっとした言動に、それはほんの些細なことだったりするのだけれど、嗅ぎ取ることが多いのです。

 

私、オブザーヴァントだから。

 

 

バカだからバカにしてもいい、ってのは違う、って思っていて、

「あ〜、この人、バカだな〜」でとどめておけばいいだけで、

バカにされるのは、やっぱり気持ちのいいものではありません。

 

バカにする、ってのは見下す、ってことで、言葉を代えればマウンティングするってこと。

容姿でも、仕事の実績でも、何でもいいけれど、

この人は私より下だ、と思うと安心する、っていうね。

「あなた、何も取り柄がないじゃない」って面と向かって言われたことはあるし、

とりあえずその場を収めるために悪者にされることもしばしば(誰のせいでもないのに、認識違いやタイミングが合わないってこういうことなのに)、

前々から決めていたアポイントメントも、もっと重要なものが舞い込んで来たら、平気でそれを理由に保古にする(物は言いよう、だと思うし、だったらこっちも白いウソ、として受け止めるけれど、真っ正面から、約束したっけ? こっちの方が大事なんだよ!って言ってくるってどーなんだろう?)。

 

こういうの、私のことを自分より下、と思っているから、

悪びれることなく平気で言うんだよね〜。

今さら傷つく、ってことはないけれど、

こーゆー人なんだな、という私の中の認識ファイルに振り分けるだけのこと。

 

この人(私のことね)よりはマシ、この人よりは私の方が断然優秀、

そんなニオイをぷんぷん巻き散らかされる私は、

ボトムラインとして認識されているんだと思う。

 

 

ただね、歳をとってきて思うんだけれど、

歳上エラい、経歴が長い方がエラい、って空気が蔓延しているこの国では、

それだけで媚びへつらう、意見を言わない、ってこともあるわけで、

だとしたら、バカにされ、好き勝手なことを言われているうちは、

もしかしていいのかもしれない、なんて思ったりもするのです。