私たちはどうやって生きるのか
編集、研究という仕事柄、紙媒体、書籍の資料を求めることが多く、
そこには古いものも含まれるのですが、
残念なことに絶版になっているケースも少なくない。
丹念に作られ、資料性が多いものがあるのに、それは残念なことです。
絶版になったけれど、埋もれさせるには惜しい書籍の権利を買い、
今の時代に合わせて内容を見直しデザインを変えて、もう一度出版する、
って話を出版社の方から立て続けにきき、ありがたいことだな〜、と。
もちろんそこには、出版社側も一から新しいものを作るよりも、
すでにあるものなので企画提出がしやすく、予算をはじめ見通しが立てやすい、という側面はあるんですけどね。
古典、と言われるもののなかには、
読みたいけれど、長いし、文体がむずかしいし、みたいなものがあって、
たとえば源氏物語とか三国志とか、現代語やマンガでってのも少なくなく、
あ〜、ついに! そうよね、これもすでに古典なのよね! この手があったか!と膝を叩いたのが、
吉野源三郎著『君たちはどう生きるか』のマンガ版。
古典ってとかくまったく古いものに向かいがちで、それも確かに注釈が必要だけれど、
何十年前のものだって、そうなんですよね〜。
今の若者と感覚が通じる部分もあるだろうけど、そうでない部分もあるだろうから、
こういうとっつきやすさって大事かもね〜。