書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

生涯現役、が似合う人もいる!

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現在私がやっている仕事は、

・イギリスの食研究
・ブログなどの個人発信のためのアドバイス

もあるのですが、長くやっているのは、
・食についての雑誌や書籍、ウェブサイトの制作
です。

 

なかでも、書籍で編集(実質、編集長。映画でいうと監督)の立場で、

企画、構成から関わると、最初から終わりまでがっぷり、

ひとつのお店が取材対象であれば、ある一定期間、定期的に顔を合わせることになります。

 

 

数年前、還暦も過ぎて、もう厨房仕事は厳しいから、と引退なさったシェフがいらっしゃいました。

すっかり悠々自適にのんびり過ごされていると思いきや、

今年に入ってお店をオープンされた、とのこと。

 

東京で仕事をしている最中にその話をきき、仕事が終わったその足でお店に向かいました。

(予告なしで、申し訳ないと思ったのですが、チャンスを逃すまい!と)

 

 

小さいけれど、そのシェフの世界がぎゅっと詰まったお店。

ご夫婦2人で、やりたいことを楽しみながらやってらっしゃるのがひしひし伝わってきます。

 

「引退したらヒマでね〜。ほかにできることなくって」

なんて謙遜なさっていましたが、本当に厨房に立つのが好きなんだなぁ、ということが体からにじみ出ていました。

 

「お店をまた始めるのって大変じゃなかったですか?」と訊くと、

もう楽しくって、楽しくって、と。

実際に運営が始まるまでは、ああしたい、こうしたい、の夢が少しずつ形になっていく時期で、本当に楽しいかった、と。

 

 

悠々自適の生活はそれでそれでいい。

自分はどうかな〜。

じっとしているのが苦手でちゃかちゃかしている方が断然性に合って、

なのでこういう風に、いったん引退した後でまた新しいことを始められた姿って、エネルギーを分けてもらえたようで、それがうれしい。