書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

「バスびより」Vol.13がおもしろい!

f:id:ricorice:20170924132313j:plain

先日利用した長距離バスのポケットにあって、

何気なく眺めていたら、これがおもしろいのなんの!

 

「バスびより」

広島バスセンターが発刊している小冊子で、

私が手にしたのは、2017年6月1日付け、広島バスセンター60周年超特大号Vol.13。

 

バスを使って行ける観光スポット。

これは定番。

でも、そこから一歩踏み込んで、たとえば、広島に原爆が落とされた日を、

日本銀行広島城の地下(室)、今に残った樹木から見るとか、

改修を重ねながら今も現役で街を走っている路面電車を紐解くとか、

写真とともにていねいに説明されています。

 

また、これはさまざまなバス会社が集うバスセンターならでは特集が、

1980年代に活躍した、各バス会社のモノコックボディのバスを紹介するページ。

モノコックボディとは、丸みを帯びたバスの車体のデザインのこと。

見れば、ああ、そうだった、懐かしい!なバスを、

それぞれの特徴を案内し、かつ今の車体とを比較。

“通”ならではの視点に、おっ!と膝を打ちます。

 

私はバススポッターではないし、トレインスポッターでもプレインスポッターでもなく、特別な乗り物好きではないけれど、

でも、それでもオタク気質なので、こういうのワクワクします。

 

 

こういう冊子って、えてしてありきたりなタウンガイドになり

(メインは交通案内という頭があるからだと思う)、

通りいっぺんな内容なことも多いのだけれど、

こんな風に、知っているからこそ、地元だからこそ、の情報を出されるとグッとくる。

 

身近なものをアンテナを張って見渡す、歴史を紐解く、丹念にチェックする、という作業が伴うので、

作るのはさぞや大変だっただろうなぁ、と思うのだけれど、

同時に楽しかったに違いないとも感じるのです。

その分血が通っていて、だからこそ読んでいて楽しい!

 

おかげで普段は移動の時間は睡眠時間なのが、

このときばかりはばっちり目を覚まして、読みふけってしまった次第です。