これはまったく笑えない、校正あるある
いやぁ〜、実に身につまされる。
しょっちゅうはないのですが(しょっちゅうだと困る)、
これと似たような経験、何年かに一度は経験しています。
キングコング西野氏の本の帯において、
ダブルクォーテーション・マークを「洋モノ」から「和モノ」にして欲しい、という指示、
親切にやったがために起こってしまった事故(↓)。
そう、通常は朱字は朱字で入れるのですが、
ときどき、これは紛らわしいな、と思うものは間違い防止のために、添え書きをします。
例えば、二とニ。
前者は漢数字の二で、後者はカタカナのニ。
前者であれば二(漢数字の“2”)、後者であればニ(かたかなの“に”)
などと添え書きをしたります。
これをですね、そのまま朱字として反映される、ってこと、確かに起こるのです。
幸いにして、私の場合、世に出る前、
その朱字が直ったかどうかのチェックで、あわあわして、
もう一度朱字を入れ直して、ことなきを得てきているのですが、
いつ起こってもおかしくない! 特に責了の場合は。
これ、西野氏のブログにアップされていた朱字をみていて、改善できる点があるとすれば、
・朱字以外は朱字で入れない
“和モノ”という言葉も朱字で入っていますが、
これ自体はあくまで添え書きで、反映させる必要はないので、
“これです”同様、青字(もしくは赤でない色)、ふせんを立てるか、で
添え書きであることを強調する、と。
実際、私の経験でそのまま朱字として反映されたケースって、
このくらいわかるだろう、でも一応書いとくか、とほかの朱字同様、
赤い色で書いていたような。。。
あと、ひとつ疑問は、DTPに移行して、完全データで印刷所に渡すことが圧倒的に多くなり、
それはつまり、朱字が直ったかどうか最後まで制作サイドが確認して、
間違いなし!となったデータを印刷所に渡す(これ、校了といいます)、のですが、
そうではなく、責了(印刷所に最終修正&確認を任せること)だったってことか。。。
とりわけ表紙とか帯とかパッケージは目立つので、
いくら修正で朱字が少ないとしても、
言い訳ではないけれど、人間のすることなので、
それでも見落とすことはあるのが哀しい限りですが、
やってる方は好きで事故を起こしているわけではない。
とはいえ、間違いは最小限に食い止めたいので、
身につまされて、心中お察しします、自分も気をつけねば、なのであります。
見方を変えれば、マニア垂涎のレアといえばレアな帯だし、
今の時代、特に彼の場合、炎上と揶揄されても、な部分はありますが、
この件については、制作サイドの気持ちが痛いほど分かり、
同情を禁じ得ません。
その後、Yahooニュースで、悲劇は続いたようで。。。