書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

持ち上げすぎて気持ち悪いし無意味だし

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サー・ポール・マッカートニーが(また)来日しましたね。

彼がいちばんわかりやすいのだけれど、

こういう大御所とされる人たちに対しての報道やインタビューが気持ち悪くって仕方がない。

 

確かにこれまでの功績はすごい。

ん〜、でも、彼の最近の作品がどーか、ってきかれると、可もなく不可もなくで、決しておもしろくはない。

1週間で億単位の稼ぎがあり、見たい!って人がいて、需要と供給が成立しているのは別にいいとして、取材/報道する側が、「来てくれてありがとう」「すごいですね!」ばかりってどーなの?

 

映画のプロモーションで来る俳優に対してもそうよね。

ふわっとしたどーでもいいことばっかりで、「日本の印象は?」なんて要らないでしょ?(いくら悪印象持っても、日本嫌い、なんていうわけがない)

 

今、私は福岡に住んでいて、やってくる俳優やミュージシャンらに、「福岡どうですか? ごはんがおいしいでしょ?」ってそんなんばっか。

いい!って言うしかないじゃん、口に合わなかったとしても。

そんなどーでもいい質問、ほんっと、やめて欲しい。ムダ以外のなにものでもない。

さっきの日本どうですか?と根本的には同じですね。

 

あるとき、

「昔はライブの盛り上がり方とか、地域によって差はあったけれど、今はどこもそう変わらない」

「どこに行ってもその土地のおいしいものがある」

と淡々と回答した人がいて、これはほんとそのとおりだと思う。

よくぞ言ってくれました!

 

限られた時間なんだから、お互いのリップサービスに終始するんじゃなくって、もっと本質的な話をしてよ、って話。