書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

家督かKATOKUか、世襲制かSESHU-SEIか

 

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私はテレビをおいていないので、車のCMでサビの部分が流れているってのを知らなかったのですが、

先週後半のある日、ラジオから2回流れて来て、そのキャッチーなメロディーと意表をつく歌詞で、その気はなかったのにソッコーで覚えてしまいました。

 

レキシの「KATOKU」。

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今までレキシ、おもしろいなぁ〜、でもちとあざとくない(笑)、ぐらいの認識だったのが、

いや、これはすごい才能だよ! おみそれしました!

 

ここではメロディーとか80年代どーのとかはおいておいて、

言葉のセンス。

家督とか世襲制とかが、まさかこんな歌にのっけられるとは、ね。

しかもちゃんと意味をなしているし、英語と韻を踏ませるなんて。

 

 

ブログのタイトルとか、商品名とか、簡単な説明とか、見出しとか、そして歌の歌詞とか、

決められた文字数で言葉を構築する、ってのは、

完全にコピーライティングの世界で、

文章を綴るってのとは違う。

 

私が思う優れたコピーライティングってこむずかしい言葉を使うんじゃなくって、

日常的に使う誰しも知っているなじみのある言葉を組み合わせて、

いかに対象物に焦点を当ててるか。

このとき組み合わせの妙、当たり前過ぎず、ズレ過ぎずの加減。

これにこれを組み合わせるのか!という微妙なズレがうまくはまると、

言葉が本当に輝く。

これがむずかしい、本当にむずかしい。

 

それにしても「KATOKU」は、今年度の最優秀作詞賞だね、間違いなく!