書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

キーワードは“東京ドーム○個分”

f:id:ricorice:20161107001218j:plain

たとえば新しいアミューズメントパークができたとき。

それを伝える報道で、“東京ドーム○個分”ってのよく耳にしません?

 

“東京ドーム○個分”ってのが、果たして大きさを想像しやすい例えかどーかはおいておいて、

なぜこういうことになるのか、とてもよくわかります!

 

どういうことかっていうと、文章を書くときって、とかく感情で書きがちなんです。

でも、感じたことをそのときの感情で綴っても響かないんですよ。

むしろ、一歩引いて、そのときの情景や客観的事実で記す方がよっぽど感情が伝わりやすいんです(↓)。

 

ricorice.hatenablog.com

 

で、このときにより具体性を持たせるためにどうするか。

それは数字なんです。

 

 

「○○駅で、☆☆線から△△線の乗り換え、思っていたよりも時間がすごくかかった」

よりも

「○○駅で、☆☆線から△△線の乗り換えで15分も歩いた」

 

 

「こないだ泊まった宿のお部屋がとっても広くって、のびのびできた」

よりも

「こないだ泊まった宿のお部屋、2人で8畳+12畳+広縁だった」

 

 

どーですか?

 

駅の乗り換えで歩くのって、5分とかせいぜい10分みておけば、って思いませんか?

それが15分かかったとあったら、うわぁ〜。時間かかるった〜!って、読んでいる側が具体的に想像&感情移入できると思いませんか

 

宿のお部屋は、“広い”の定義は、それこそ人それぞれ。

上記の例よりも狭い、2人で6畳+8畳+広縁だと、これで広いと感じる人はいるでしょうし、ちょっと狭いなぁ、と思う人もいるでしょう。

8畳+12畳+広縁だと手足が存分にのばせるので、おっ、広いな!、というのが伝わってくるって思いませんか。

 

 

“東京ドーム○個分”とよく例にあがるのは、こういう心理が働くからです

(しつこいようですが、“東京ドーム○個分”がイメージしやすいかどうかはおいておいて(笑))。

数字に置き換えられるものは置き換えた方が、読む人にぐっと伝わりやすいんです。