書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

自分でもちゃらっとできそう!と思ったら大間違い

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ときどき残念だなぁ〜、って思うこと。

文章を書くことって、誰でもできることです。

ブログやFBなどの個人の特性が強く出るものは、オーナーが書くことが、上手ヘタを飛び越えて、文章もやはり個性を打ち出します。

 

でも、たとえば、ウェブサイトのベーシック情報なんかは、書き手がプロでない、スタッフにプロがいない場合は、プロに出す方がいい。

 

どういうことかっていうと、たとえば飲食店のレギュラーメニューと、日替わりメニューを想像してもらえるとわかりやすい。

レギュラーメニューは、固定化されたもので、滅多なことでは変えませんし、毎日毎日長い間使います。

一方の日替わりメニューは、今日だけのメニューです。明日にはなくなってしまうものです。

 

 

個人の個性を出す性格のものではなく、固定化されるニュートラルなものは、プロに発注した方がいいのです。

えてして、文章なんてちゃらちゃらって書ける、書くことは得意!と思ってらっしゃるアマチュアの方がいらっしゃいますが、そこにはプロとの歴然とした差があるのです。

 

プロは、自分が書いたものが世に出るまで、編集者だったりディレクターだったりクライアントだったり、いろんな目を通し、そこでダメ出しをされたり、修正をしたりしたりして、世に出る前にいくつもの他者の目によって揉まれますから、きちんとした文章を書くのがどういうことなのか、否が応でも身についているのです。

これを知っている/知っていないの違いは大きい。

 

 

ときどき、企業のパンフレットやウェブサイトで、あ〜、自分たちで書いたんだろうなぁ、残念だなぁ、と思うことがあります。

ブログとかFBの投稿とか、ウェブサイトでもニュースとか、は、自分たちで書いていいのです。なぜなら、日替わりメニューのようなもので、情報が流れるから、ですし、スピードが求められる、からでもありますし、個人ってものを打ち出していいから、です。

日替わりメニューも手書きだったり、タイプするにしても、紙にプリントアウトとかでしょ。わざわざていねいに印刷にかけたりしないでしょ、パウチもしないでしょ。その素朴さが味になったりもします。

 

 

メリハリをつければいいんです。

 

いつもの定番としてがっちり作った方がいいものは、プロに発注する。

とかく、自分たちでできると思いがちで、できなくはないのですが、本職でないってことは時間もかかるし、レベルも難アリ、だったりするもの。

やっぱり餅は餅屋なんですよね〜。

 

同様に、ちょっとしたあしらいで、英語を入れていることがありますが、意味は通じるだろうけど、別の表現の方がいいのになぁ、ってこともよく見受けられます。

(この英語を入れる、っての、外国人もその対象なら別ですが、本当に必要ですか、ね? その方が恰好いいから、っての、どーかなー、っていつも思います(恰好いいか?)。母国語である日本語を恰好よく見せられないってのは、単に作り手の怠慢だと思うんですよねぇ)

翻訳機能を使っているのか、参考になりそうなものを参照にしたのか、でしょう。

これも、プロに発注するか、チェック機能としてだけでも、プロに見てもらう方がいいのになぁ。

 

 

そう、だからこそ私のような仕事をしている人間がいるわけで、有効活用してくれればいいのになぁ。最後は営業です(笑)。